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2021/0829Sun北川悠理風立ちぬ

 
 

先日、テレビで放送されていた『風立ちぬ』



今日は少しこの映画について書いてみようと思います。




はじめに

書くか書かないか、正直すごく迷いました。




自分の好きなものを「好き」と言うこと、

これって、実は私にとってはとても勇気の要ることで。


そして、自分の「好き」が、角度を変えて尖りを持ってしまう可能性についても怖く思ってしまって。



言いたいことの半分も上手く伝えられないかもしれませんが、

それでも、言葉にして伝えたくなりました。



そんな風に気持ちの、人生の風向きを変えてくれる作品が、私にとっては

『風立ちぬ』なのかもしれません。




初めてこの映画を観たのは、公開された夏。

小学6年生、11歳の時でした。


小学生の私がどんな風にこの映画を観て、理解したのかは覚えていませんが、

人生で初めて同じ映画を複数回、上映期間内に映画館に観に行きました。


深く心に残ったのだと思います。


次の年のお誕生日プレゼントにはもちろん、

『風立ちぬ』のDVDを貰いました。

劇中に登場する音楽が弾けるようになりたくて、高校ではマンドリン部に入部しました。



この映画が好きだから空が好きなのか、

空が好きだからこの映画が好きなのか、

自分のアイデンティティの元がどちらなのかわからなくなってしまうくらい、

自分の生活にこの映画は密接に関わってくれていました。


でも何度観ても、感じ方は変わります。

今回で恐らく十数回目でしたが、それでも新しい発見がありました。


きっと、小学生の自分と、今の自分。

違うように解釈しているところも多いのだろうな、と。



今にならないと気付けなかったこともたくさんありますが、

小学生の時にしか感じられなかったこともたくさんあるのだと思います。


その感覚、本当は忘れたくないです。



毎日生きていると、忘れそうになったり、失くしてしまいそうになったりするものが多すぎて、時々苦しくなります。


手離したくないな、と感じていた気持ちを手離す瞬間がすごく心地悪いです。



だから、時間を止めたくなったり、過去に戻りたくなったりすることも割と頻繁にあって。



でも、この映画を観るときは、

その都度初めて気付けたことが出て来るから、

前に観たときの感覚を忘れてしまっても、それを許すことができます。


忘れる、というより、

更新された、という気持ちになれます。


そして、新しく気付けたことが、

その時の「大切」に新たに置き変わります。




今回気付いたのは、登場人物たちの想いの強さ。


夢を追う気持ち、

大切な人を想う気持ち、

自分の理想を守り抜こうとする気持ち、

他にも沢山登場する気持ち。


それらに比べたら、

自分が人生で大切に抱えていたもの、全て中途半端で生半可なもののように思えてきました。



でも一日一日を生きる覚悟だけは、

登場人物たちと同じくらい持っていると確認できて、不思議な気持ちにもなりました。



牛が飛行機を引いていた時代が確かにあって。

自分はその時代には生きていなかったけれど、これからの未来に向けてもっと真剣に生きたいと思います。




胸を張って「好き」と言えるものが幾つか私にはあって、それが私を作ってくれていて、私に少し自信をくれています。


「あんなに素敵な作品と出会えたのだから大丈夫。」

不安なとき、こんな風に考えます。



実写化はほぼしないで有名な

スタジオジブリですが、もしいつかやるときがあったら、

里見菜穂子役は絶対に私が演じさせて頂きたいです...





一番好きな映画。



人生で一番好きな映画。




誰かに感情移入をすごく出来るわけではないけれど、どうしてこんなにも心を動かされるのでしょうか。


心を、体から一度取り出して、

洗濯機に入れて、また体に戻す。


そんな感覚。


でも心が洗われる、とはまた違うのです。


不思議な。





また書きます。



北川悠理

2021/08/29 20:18|個別ページコメント(278)

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