五戸美樹の「生まれ変わったら鈴木愛理さんになりたい」―アプガ@武道館―

五戸美樹の「生まれ変わったら鈴木愛理さんになりたい」

―アプガ@武道館―

HUSTLE PRESSでハロプロ関連のライブレポートを書いております、フリーアナウンサーの五戸美樹(ごのへみき)です。

11月7日、8日はJuice=Juiceとアップアップガールズ(仮)の武道館2daysでした!

念のためご説明しますと…アップアップガールズ(仮)(略してアプガ)は、ハロプロ研修生(当時のハロプロエッグ)出身の7人組。研修生からそのまま昇格したのではなく、メンバーがよく言う言い方でいえば、“クビになった”メンバーで結成されました。才能も実力もあって努力もしていてファンもいる子たち。足りなかったのは運だけだと個人的には思います。(もし彼女たちが今15歳前後だったら、ハローは喜んで昇格させてたんじゃないかなと)

いばらの道を突き進むことになったアプガ。“220公演達成したら武道館”という、大変だけれども進むべきレールがあったJuice=Juiceとはある意味対照的に、敷かれていないレール、それも、外されてしまったレールを、力づくで引っ張り、結成から6年目、エッグ時代からは12年の長年の夢を、ついに叶えてくれました。それも、「インディーズアイドル史上初武道館」という肩書き付きで!

今回は「アップアップガールズ(仮)日本武道館超決戦 vol.1」のライブレポートです!

 


 

―武道館が行われるまで―

レポートの前に補足しておくと、アプガは武道館に向けて、メンバーそれぞれのやりたい事を発表しており、AbemaTVでクラウドファンディングを募り、経過を報告していました。
・仙石みなみ…本物の神輿に乗りたい。(曲中に神輿風にメンバーに担がれる振りがあるため)
・古川小夏…光りたい。(自分が物理的に光りたいそう。AbemaTVでも最後までどうなるかわかりませんでした)
・森咲樹…セットが欲しい。(小林幸子さんにセット=衣装を借りるべく直談判。足元がせり上がる衣装を借りる事に成功)
・佐藤綾乃…新しい衣装が欲しい。(今回、全衣装をプロデュースされました)
・佐保明梨…氷柱を割りたい。(アイドルであると同時に空手家。この日のために黒帯を取得。これまでライブ中にバット折り等を披露してきました)
・関根梓…武道館までの軌跡を描いたドキュメンタリーフォトブックが作りたい。(事前に完成した事が発表され、グッズ販売されました)
・新井愛瞳…誰もやった事がない演出がしたい。(メンバーの心臓の鼓動が感じられるアプリを使い、公演中、鼓動をスマホのバイブで感じる事ができました)

セットは、光る「(仮)」の文字がセンターに大きく置かれ(はじめに森咲樹ちゃんがイメージしたセットでした)、アリーナ後方には離れたステージ“浮き島”がありました。

 


 

―氷柱割りからスタート!―

オープニングは三味線奏者による生演奏から。激しくなる三味線に合わせて、空手道着に黒帯をしめた佐保明梨ちゃんの登場!氷柱割りはオープニング演出だったんです!

無音で、固唾を飲んで見守る中、空手の型を披露。そして氷柱がセンターに運ばれます。横長の、まさに柱の形をした氷。「ヤー!!」の掛け声とともに、叩き割る!見事、成功です!

会場大歓声!席は埋まっていないかもしれないけれど、ファンの声量は前日の武道館に負けてない!

そして、新しい衣装に身を包んだメンバーが全員登場。着物風の帯がついたミニスカートです。三味線の音に合わせ、一人一人にメンバーカラーのスポットライトが当たります。

 


 

―もう涙…―

1曲目は『全力! Pump Up!!』!「フロアを揺らせ」に合わせて客席もジャンプ!ジャンプ!武道館が揺れます!そうして生三味線に合わせてムキッとしたラストのポーズが決まる!これぞアスリートアイドル!

続いて『イチバンガールズ!』。「あの場所に立つ その日まで」とカッコ良く歌うアプガを見ていたら、もうこの時点で泣けてくる…。

ここで最初のMC。一人ずつ自己紹介し、佐藤綾乃ちゃんは「私たち今、武道館のステージに立ってるよ!」と喜びをかみしめ、仙石みなみちゃんは「仙台から上京して10年。一緒に上京してくれた家族、仲間に感謝」と語りながら、もう目に涙を浮かべています。そして中継しているBSスカパー!視聴者への挨拶、さらに、来場者が4158人であることが発表されました。嘘をつかないのがアプガらしい。

 


 

―スペシャルゲスト登場―

続いての『リスペクトーキョー』では、スペシャルゲストとして、群馬県のマスコット「ぐんまちゃん」と、長野県のマスコット「アルクマ」が登場!「リスペクトグンマー」「リスペクトナガノー」と歌詞を変えて、群馬出身であり、群馬県非公認キャラ「あらいぐんまちゃん。」も務める新井愛瞳ちゃんと、長野出身の関根梓ちゃんを中心に歌います。

4曲目は『バレバレ I LOVE YOU』。古川小夏ちゃんの「大好き」、関根梓ちゃんの「チューッ♪」、可愛すぎます。こぶしを突き上げ『キラキラミライ』へ。本当にキラキラした黄色と青の光の中で、激しくロックに「キラキラミライはほら そこから始まんだよ」に、「うんうん!キラキラミライ始まってるよ!」ってなります。

『夕立ち!スルー・ザ・レインボー』のラストで、ステージの巨大な(仮)の文字が虹色に光り、『虹色モザイク』へ。降り続く雨の中も全力で踊るようなパフォーマンスに、アプガを見ていると小さい事でくよくよしてちゃいけないなと思いました。『お願い魅惑のターゲット』で一気に盛り上がって、みんなでジャンプ!

ここで古川小夏ちゃんが「武道館を感じるために」と、ステージ上ででんぐり返し。笑いが起こりましたが、続いてはしっとりと「7人の6年間の絆で、4158人の皆さんに大切に届けます」と言って一旦降壇。グランドピアノとバイオリンの生演奏がはじまります。

 


 

―あなたの夢は私の夢!―

サイドにメンバーカラーが入った白ワンピースに着替えた7人が再登場し、ピアノとバイオリンのアコースティックバージョンで『Beautiful Dreamer』。心を込めて「あなたに夢を見せること それが私の夢 特別な夢をみてほしいの」と歌うアプガは、涙なしには見られません。あきらめないでくれてありがとう。特別な夢を見せてもらってるよ、今!(バイオリンは岡部磨知さん)

そしてここで新曲『!!!!!!!!』(読み:ばんばんばん)。武道館のために作られたこの曲を、「君の!」「未来を!」「勝手に僕の夢にして生きてきた!!!!!!」を、最高に明るく歌ってくれました。

 


 

―感動と爆笑のソロコーナー―

続いてソロコーナー。小林幸子さんの“衣装”を直談判で借りてきた森咲樹ちゃんでしたが、高所恐怖症のため乗るのを断念。事前に行われた「ソロ争奪戦」で勝利し、武道館でソロを歌うことが決まっていた佐保明梨ちゃんが“衣装”の上で歌うことになり、森咲樹ちゃんはその前にソロ曲を歌うことになりました。

曲は『メガモリッ!Ma vie!!』。緑の照明と緑のペンライトによって、自身のメンバーカラーに染まった武道館で、歌のお姉さんのような優しい歌声を響かせたかと思ったら、「こんなはずじゃなかったのにー!」「かわいいアイドルになりたかったよー!」と訴え、「でも森ティ、めっちゃ幸せだよー!」と満面の笑みで叫んでくれました。森ティが幸せで私も幸せだよー!

そうして佐保明梨ちゃんのソロへ。大きな羽の付いた小林幸子さんの“衣装”に乗ります。紅白歌合戦で宙に舞い歌う小林幸子さんのように、佐保明梨ちゃんが歌いながらどんどん高く上がっていき、7〜8m上がったところで、スポットライトを浴び、大きな羽で飛んでいるみたいに見えます!そしてその歌がうまい!曲は『Abyssal Drop』。

続いては、「光りたい」と謎の発言をしてきた古川小夏ちゃんが、電球のようなライトがびっしりついた全身タイツを着て、ソロダンス!照明のレーザービームがダンスを彩ります。海外のダンスパフォーマーみたいで思いのほかカッコ良かった!(電球服は、後ろのファスナーを下げるとすぐ脱げるタイプになっていました♪)

 


 

―パリピメドレー―

さぁ、アプガ名物・メドレーです!

『Future&Past!』で足技がキレキレに決まり、『美女の野獣』では縦横無尽に光るレーザー光線の中、ますます激しいダンスを見せたかと思ったら、ワンピースを脱いでヘソ出しルックになる早着替え!

切れ目なく、『サバイバルガールズ』の「攻めて!攻めて!」から、『(仮)は返すぜ☆be your soul』の「その(仮)は速攻で返す」が入ったかと思ったら、『パーリーピーポーエイリアン』のダンスを挟んで、歌は『UPPER ROCK』、『青春の涙』、そこから再び『パーリーピーポーエイリアン』!アプガのメドレーの作りは毎回つながりが本当カッコイイ。

パリピ中、メンバーはメインステージからトロッコに一人一台ずつ乗り、アリーナ後方の“浮き島”に移動します。手動トロッコですが、アプガ史上初めての演出!そして企画参加者(クラウドファンディングで、“アプガと一緒に踊れる”リターンを選んだ参加者)と一緒にパリピダンスを踊るアプガ!これは楽しい!

 


 

―みーこの神輿だ!―

そのまま浮き島ステージで、『アップアップタイフーン』がスタート!客席もタオルをぐるぐる回します。曲中に仙石みなみちゃんを一人残して、6人がトロッコでメインステージに移動。「アプガの祭りだ〜!」と叫ぶと、下手から本物のお神輿が登場!浅草三社神輿です。DDTプロレスの皆さんが担ぐのを協力してくれました。

神輿が浮き島に到着すると、いつの間にかハッピを着てハチマキを締めた仙石みなみちゃんが、念願の演出・神輿の上に乗りました!「ソーイヤ ソーイヤ」と会場全体で歌いながら、メインステージに移動します。神輿の上に立って生き生きとあおる、あおる!

アプガの祭りでした。アプガにしかできない演出。アプガにしかできない武道館!

最高潮に盛り上がったステージで『ジャンパー』は『チョッパー☆チョッパー』ミックス!「NO MUSIC!!」「NO IDOL!!」のコール&レスポンス!さらに、巨大なミラーボールが登場し『アッパーレー』!「ちょっちょっちょちょ 超アッパーレー」を歌いきったら、佐保明梨ちゃんが「いえーい!!」と大ボリュームで叫ぶ!メンバーがイヤモニを押さえて倒れこみました…まさに「Are you crazy?」笑。

 


 

―君という仮説―

古川小夏ちゃんが「振り付けを何曲かしているが、いつも、アプガが踊ったらどう見えるかを考えて振りを付けていた。次の曲は、武道館でみんなが踊ってくれたらどんな景色になるかだけを考えた。一緒に手を上げて手を振るだけ。この曲で一つになって、この武道館公演を一緒に作り上げたと思ってもらえたら」と語り、『君という仮説』に。

「君という仮説 今、立てろ」。この曲もメッセージ性が強く、感謝を伝えられるほど、感謝するのはこちらの方、やめないで、あきらめないでくれてありがとう、こんな日を待っていました、と思い、また涙。

ここで一旦終演。

 


 

―衝撃の発表―

アンコールは1stシングル『Going my ↑』。上を向いた最高な前向きソングを歌うアプガ。可愛らしい、アイドルの王道ではなかったかもしれないけれど、たくましくて、力強くて、最高にカッコイイ!佐藤綾乃ちゃんが「アプガは結成1年目、オリジナル曲がなかった。この曲は初めてもらった大切な曲。武道館で歌えてうれしい」と語りました。

そうして今日を振り返り、「アプガが武道館をやるなんて無謀だと言われてきたけれど、あきらめなければ夢は叶うこと、私たちが証明できた。」

さらに「アプガのこの先の予定が何も発表されていなくて不安に思ってるでしょう、今後の予定を発表します!」として、今年12月31日、去年に続いて名古屋でカウントダウンライブを行うことを発表。よかった!!

続けて仙石みなみちゃんが「大切なお知らせがあります。私、仙石みなみももう25歳になり、今ここで決めたことがあります」という出だしで語り始めました。うそ…卒業発表じゃないよね!?嫌だ!とドキドキしながら次の言葉を待つと・・・

「アップアップガールズ(仮)、二期メンバーを募集します!!」と衝撃のひとこと!

「アップアップガールズ(2)(読み:かっこにき)として、一緒に暴れてくれる子を募ります。追加メンバーか公式ライバルか、妹分か、それはまだわかりません。私も25歳なんで、若い子が欲しいです!」・・・これは予想外の展開でした。

そして佐保明梨ちゃんが「今日武道館に立ったら燃え尽きるんじゃないかと思っていた。でも、4158人の皆さんとこの空間を作れて、まだまだ上を目指したいと思った。昨日のJuice=Juiceは1万人だったそう。あと6千人入る。もう一度この場所に帰ってきて、その時は1万人を動員したい!」と決意表明!

ラストは『サマービーム!』再びトロッコに乗ってアリーナを駆け巡り、ラストサビでキャノン砲が打ち上がり、「ラーラーラー」で肩を組んで、楽しい楽しいアプガの祭りは終わりを迎えます。

「以上、アップアップガールズ(仮)でした!!」

 


 

―所感―

お祭り騒ぎのただただ楽しいアプガの祭り。でもここまでのことを考えたら、盛り上がって泣いて、バラードで泣いて、パリピで泣いて、神輿で泣いて…。動員は多くなかったかもしれないけれど、アプガにしかできない武道館で、本当に良いライブでした。

いろんなアイドルが見に来ていましたが、良い刺激になっているのではないでしょうか?レールを外されたって、あきらめなければ夢は叶う。その勇姿を、時間をかけて体を張って、見せてくれました。

活動休止や卒業は無いとは思うけれども、もしあっても受け止めようと、思っていたら、まさかの2期メンバー募集!個人的には追加メンバーよりも妹グループ的なものがいいなぁとは思いますが、アプガのライブでバックダンサーをやってくれるのもいいなぁと、夢は膨らみます。

無謀だと言われ続けた武道館。クラウドファンディングで見事1200万円を集め、批判もあったようですが、お金を出したいと思ってもらえるのは彼女たちの努力のたまものだと思います。そして名物マネージャーYさんの手腕がすごい。Yさんがそれだけしてくれるのは、アプガが本当に一生懸命やってきたからに他ならないと思います。

今回のライブタイトルは「日本武道館超決戦vol.1」。ステージ上で「vol.2」を誓ってくれて心から嬉しかったです!必ず行きます、その時は!

 


 

■アップアップガールズ(仮) CD/J 16-17 カウントダウンジャンパー!
12月31日(土)名古屋ダイアモンドホール ①18:30 ②22:30

■アップアップガールズ(2)オーディション開催
応募資格は2016年11月8日時点で満12歳〜23歳の女性ですが、「夢を諦められない人」は応募資格がなくても応募は可能。

詳しくはオーディションサイトへ

 


 

2016年11月8日 「アップアップガールズ(仮)日本武道館超決戦vol.1」セットリスト

〜overture(仮)〜
M1 全力! Pump Up!!
M2 イチバンガールズ!
[MC①]
M3 リスペクトーキョー
[MC②]
M4 バレバレI LOVE YOU
M5 キラキラミライ
M6 夕立ち!スルー・ザ・レインボー
M7 虹色モザイク
M8 お願い魅惑のターゲット
[MC③]
M9 Beautiful Dreamer
[MC④]
M10 !!!!!!!!
[MC⑤]
M11 メガモリッ!Ma vie!!/森咲樹
M12 Abyssal Drop (Akari Saho Vocal Ver.) /佐保明梨
M13 古川小夏ダンスソロ
M14 (メドレー)
   Future&Past!
   美女の野獣
   サバイバルガールズ
   (仮)は返すぜ☆be your soul
   パーリーピーポーエイリアンRemix
   UPPER ROCK
   青春の涙 
M15 パーリーピーポーエイリアン
[MC⑥]
M16 アップアップタイフーン
M17 ジャンパー〜チョッパー☆チョッパーMix
M18 アッパーレー
M19 アッパーカット!
[MC⑦]
M20 君という仮説
<アンコール>
EN1 Going my ↑
[MC⑧]
EN2 サマービーム!

 


 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 

 
 


 
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五戸美樹(ごのへ・みき)

生年月日:1986年4月9日
出身地:埼玉県
血液型:A型
 
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お茶の水女子大学文教育学部を卒業後、2009年にニッポン放送入社。アナウンサーとして「垣花正あなたとハッピー」中継レポーターや、ショウアップナイターなどの番組を担当し、2015年11月退職。2015年12月からエイベックス・マネジメント(株)に所属し、フリーアナウンサーとして活躍中。趣味はアイドル観賞(特にハロプロ)、野球・競馬観戦。特技はマラソン。

五戸美樹出演の「エクストリームBeauty」がTOKYO MXで16:30~17:00放送。スカパー!プレミアムサービス547ch・YouTube・ニコ生・AbemaTV FRESH!で16:30~17:30配信(17時までMXと同内容)。 https://goo.gl/qLRAD9いずれも毎週月曜日~水曜日。MC:伊倉愛美。

 
詳しくは五戸美樹オフィシャルサイト
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