PICK UP IDOL アップアップガールズ(仮)
PHOTO=古賀良郎 INTERVIEW=田中裕幸
メンバーソロ曲も初収録 『4th アルバム(仮)』は
今後のアプガがうかがえる一枚
――『4th アルバム(仮)』が発売されました。2年半ぶりのアルバムとなりますが、どんな内容になりますか?
関根梓「私が思うに、アップアップガールズ(仮)一人ひとりのこれからがすごく楽しみになるような一枚!」。
新井愛瞳「まとめたなー! これでインタビュー終わり!?」。
関根「……かなって思いました。今までのアルバムって、その前作のアルバムからここまでの流れを感じられる一枚だったんですけど、今回はその歩みを感じられるのとともに、初回限定盤にはソロ曲が入っていて、個人個人の色ややりたいことを見せられるところがあるから、一人ひとりの意志も感じてもらえると思います」。
――今まで佐保さんのみソロCDをリリースしていますが、アプガの作品ではソロ曲が音源化されることは今回が初です。それぞれのソロ曲の聴きどころを教えてください。
森咲樹「私のソロ「メガモリッ! ma vie!!」は、他のメンバーの曲にはない特殊な曲。80年代アイドルのようなブリブリ、フワフワの展開から、サビで一気にシャウトします。自分自身、溜めに溜めて爆発するタイプなので、私にピッタリな曲だなと。爆発した時の森ティーが表れている曲になっていると思います」。
佐保明梨「私の「My World」は今の“アプガの佐保明梨”の等身大の歌詞。ステージに立っている時や、そこに向かう気持ちだったり、歌ってても自分にぴったり当てはまると感じています」。
古川小夏「私の「ダーリンはロストチャイルド」は、去年の生誕イベントの時に作ってもらった曲です。お芝居をやらせていただいて、学園ものでお幼馴染に恋をする役柄をやったんですけど、その内容に合わせて作ってもらった曲。ここ最近は『アプガが、アプガが……』という歌詞が多かったのですが、珍しく一人の女の子の気持ちを歌っている曲になっています。同世代の女の子や私より年下の子にも聴いてもらいたいです」。
――アプガ本人目線ではなく、歌詞の物語の主人公目線で歌うような曲もまた改めて増えてもいいのかもしれません。恋する女の子の気持ちを歌っていたり。さっき関根さんが「これからのアプガが楽しみになる一枚」と言っていましたが、今後の曲のバリエーションの広がりも楽しみになりますね。一方、新井さんのソロ曲は、ちょっと目線が変わった曲です。歌の中に出てくる女の子が新井さん自身という。
新井「はい。「ショートカットが片想い」! あれ? “が”? “は”? あ、「ショートカットに片想い」(笑)。これはファンの方の気持ちを私が歌っている曲です。ショートカットでボーイッシュだったのに、自分でいうのもなんですが歌詞の通りにいうと、『キレイになって、どうしたらいいんだ!?』という。ファンの目線でもあるし、男友達の目線でもあるので歌う時には感情移入が難しかったんですけど、初披露した日には『わかる!』と言ってくれたファンの方もいて嬉しかったです。作詞家のNOBEさんに気持ちを表してもらったのもあると思います」。
関根「私の「キミイロスカイ」はEDMの曲で、合いの手を入れやすい曲ですが、内容は恋の歌なんですよ。女の子が聴けば共感できて胸がキュンとなるような、男の人が聴けば『女の子はこういうことを思っているんだ』とわかるような内容。すごく爽やかで、スカッとなる曲です」。
――そういう女子共感路線の曲も増えてもいいかもしれませんね。そして9月に卒業が決まり、今回が最後のCDリリースとなる仙石さんのソロは「サムライドル~武士女道の上より~」。
仙石みなみ「自分を思いっきり表しているような曲で、“侍”をテーマに歌うアイドルは他にいないと思います(笑)。自分が好きな歌詞で、メロディや振付も“侍魂”がこもっている曲になっているので、それが最後に音源で残るのは嬉しいです」。
――ライブではおなじみの曲ですよね。
仙石「はい、何度も歌ってきました」。
新井「生誕、凱旋公演では必ず歌っています」。
仙石「仙石といえばこの曲、という感じで、思い出のつまった曲で、ライブで歌う時はファンの方が赤いサイリウムを振ってくれて毎回気持ちが高まる曲なので、CDでも聴いてもらえるのは嬉しいです」。
――そしてやはり卒業が決まっている佐藤さん。
佐藤綾乃「卒業を発表したタイミングで、初めてのソロ曲をもらえることになったので、『どうしたらちゃんと形にして残せるかな?』と思って考えた時に、また自分で作詞をさせていただくことになりました」。
――作詞は昨年のシングル収録曲「YOLO」以来ですね。
佐藤「はい。たくさんのアイドルが卒業するのを間近でも見てきて、自分も卒業する立場で考えた時に、ひとつのことについては終わりがあるけど、本当の意味での終わりは死ぬ時だなと思って……。そういうことも含めて歌にできたらいいなと思って、「スタートライン」を書きました。不安もあるけど前向きな気持ちを前面に、サビでは“走って”としか言ってないんじゃないかという曲なんですけど、でも本当に走って、今は自分もみんなも若いので、とにかく走って、たどり着いた先に何が見えるか、見つけ出してほしいなという思いで書きました」。
7人最後のライブもアプガらしく
「最後まで馬鹿やってんな」と
――卒業を発表してから3ヶ月、気持ちの動きは?
佐藤「そんなに気持ちの変化はなくて、卒業発表はしたけど、まだあんまり実感していないというか……」。
――仙石さんは卒業の実感は?
仙石「時間が限られてきているから、それを意識しすぎて悲しんでしまうのはもったいない。ライブを楽しんで、常に“一番楽しかった!”を更新していきたいなと思います。卒業までの時間を笑顔が多かったという、笑顔の印象が強く残るようになればいいなと思います」。
――仙石さん、佐藤さんを送り出す5人のみなさんの気持ちは?
古川「実感はないけど、でも大分覚悟が決まってきたかなと思います」。
――先日のツアーファイナルで7人としての最後のライブが9月15日と発表されました。
新井「7人最後の単独ライブは涙で終わるのではなく、アプガらしくやりたいです。『最後までアプガって馬鹿やってるよね』という雰囲気で7人でのステージを終えたいです」。
――今回は“卒業公演”という位置づけではなく……。
新井「7人でのラストライブという形です」。
古川「二人にも気持ちよく卒業してほしいし、今まで7人で7年間積み上げてきたものがあり、それを二人が安心して私たち5人に託してくれるように、そして安心して自分たちの道を進んでほしいなと思うので、お互い送り合えるようなライブになればいいなと思います」。
――たとえばハロプロの卒業コンサートでよく見る、アンコール一曲目明けにセレモニーをやってみんなで泣きながら抱き合う……というシーンのイメージはアプガではなかなかわきません。
一同「それはないですね!」。
新井「アプガはそういうのは似合わないと思う」。
古川「涙なのか汗なのかわからないくらいで終わるという感じで……」。
新井「いつも通りのライブをいつも通りに全力でやるというだけです」。
――7人最後なのに、ライブでお決まりの佐保さんの特技の空手が飛び出したりも?
古川「二人に気合入れてあげなきゃならいからね」。
新井「バットも折ります!」。
佐保「(笑)」。
――気合を入れてあげるなら森さんからのビンタとか? 自慢の腕力で(笑)。
新井「『元気があれば……』って? それはヤバイ。病院送りになります」。
森「反撃くらうかも」。
――どっちから?
新井「きっと綾乃だね」。
――ラストライブで大げんか?
森「(笑)。そうやって、7人体制の最後を馬鹿やって終われたらと思います」。
――森さんはさらに腕力が増していると噂で聞きましたが……。
森「そうなんですよ! TIF(TOKYO IDOL FESTIVAL)での腕相撲大会のために2ヶ月間みっちり鍛えたので、よりマッチョになっています。私の影響を受けたのか、森家みんなでジムに通い始めて、お父さんなんか筋肉を腕の下のほうからつけたいのになかなか……」。
新井「なんの話してんだよ!」。
――アプガの話に戻しましょう。今後についてですが、二人の卒業後のことはまだ考えられないもの?
古川「5人で活動していく予定なので、とりあえず、7人で歌っていた曲を全曲5人バージョンに変えたりだとか、リニューアル準備期間というのも必要でしょうし、今まで以上に自分たちも頑張って、7人分の力を5人だけでも維持していきたい。今の私たちのテーマが“Change & Evolution”。変化と進化なので、いい意味で変化を恐れずに、いろんなことに新たにチャレンジして、そのチャレンジ魂こそアプガ魂だと思うので、その魂を忘れずに前進していきたいと思います」。
――これまでの7人ではやってなかったことにチャレンジしていくこともあるかもしれませんね。
古川「はい、もうどんどん前向きに」。
関根「この前、占いで飲食業が向いていると言われたので、アプガの名前がついた、関根が経営するパン屋さんとかやってみたい(笑)。カフェみたいな」。
新井「ステージも作ったりして」。
関根「うん。そういうライブもできるようなアプガのカフェ。店長は私。そのステージで歌ったり、お芝居をやったり……」。
――なんだか楽しそうです。メンバーそれぞれやりたいことが広がってきている感じですね。
関根「お芝居やりたい人もいるし、他にもいろんなことをやりたい人がいるから、5人それぞれの活動も大事にして、帰ってくる場所がアップアップガールズ(仮)で、そこでみんなで楽しくライブができれば。そういう体制も進化した形としていいのかもしれないです」。
――お芝居といえば、仙石さんは秋以降は完全に女優業に専念ということですね。
仙石「ずっとやりたかったことでもあるので、うれしいです。女優活動に専念しても、アプガ魂はそのまま引き継いで一人でやっていきたいなと思うので、前のめり精神を忘れずに、何でもガツガツ挑戦したい。一番やりたいのはお芝居ですけど、できることがあったら、バラエティでもMCでも積極的に挑戦していきたいです」。
佐藤「私は、表舞台にはもう出なくなりますが、5人もそうだし、みーこ(仙石)もそうだし、夢を追いかけることは変わらないので、アプガでやってきたことがゼロになってしまうわけではない。やっぱり違う世界に飛び込むのは不安ではあるけど、アプガとしていろんなことに挑戦してきたので、これからももっともっといろんな挑戦ができるんじゃないかとワクワクしています」。
――今はさみしいという気持ちよりも前向きな気持ち?
佐藤「気持ちは前向きなんですけど、みーこはお芝居で人前に立ちますが、私はそういう形は一切なくなる。こうやって大勢の人の前で表現することはなく、一人の人に対する仕事なので、寂しいなと思う気持ちはあるんですけど、大勢だろうが、一人だろうが、関わる人が幸せになってほしい、笑顔になってほしいという思いは変わらないので、寂しくないと思ってます!」。
――明るい未来のために、残り半月、めいっぱい楽しんでください!
アップアップガールズ(仮)(あっぷあっぷがーるず かっこかり)
2011年、ハロプロエッグの研修過程を修了した7人で結成。2012年3月、初のオリジナル曲「Going my ↑」をリリース。2014年に中野サンプラザ公演、2015年に日比谷野音公演、2016年にはZeppツアー、そして念願だった日本武道館単独公演を実現させた。仙石みなみ、佐藤綾乃が9月15日の公演をもってグループを卒業。仙石は女優の道へ、そして佐藤は新たな目標に向け芸能界も卒業する。
【CHECK IT】
『4th アルバム(仮)』が発売中。『パーリーピーポーエイリアン』『アッパーディスコ』など前作アルバム以降のシングルを収録しているほか、新曲『Way of Our Life』を収録。9月12日(火)にはアンジュルムとアップアップガールズ(仮)の対バンイベントがZepp DiverCity(TOKYO)で開催。仙石みなみと佐藤綾乃のラストライブ『アップアップガールズ(仮)これが私達の生きる道 ~Way of Our Life~』が9月15日(金)、Zepp Tokyoで開催。
アプガ公式Twitter @uugirlsofficial。アプガ公式Facebook。アプガ公式ブログ。アプガ情報ブログで詳しい情報をゲット!
仙石みなみ(せんごく・みなみ)
生年月日:1991年4月30日(26歳)
出身地:宮城県
血液型:O型
古川小夏(ふるかわ・こなつ)
生年月日:1992年6月5日(25歳)
出身地:神奈川県
血液型:A型
古川小夏 個人Twitter
森咲樹(もり・さき)
生年月日:1993年10月12日(23歳)
出身地:静岡県
血液型:O型
佐藤綾乃(さとう・あやの)
生年月日:1995年1月7日(22歳)
出身地:神奈川県
血液型:A型
佐保明梨(さほ・あかり)
生年月日:1995年6月8日(22歳)
出身地:東京都
血液型:AB型
関根梓(せきね・あずさ)
生年月日:1996年6月14日(21歳)
出身地:長野県
血液型:AB型
新井愛瞳(あらい・まなみ)
生年月日:1997年11月19日(19歳)
出身地:群馬県
血液型:B型