PICK UP ACTRESS 南乃彩希
PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志
「探偵が早すぎる」でヒロインの友人役
行動力がある設定が自身と重なって
――HUSTLE PRESSでは約1年ぶりの取材になりますが、その間に高校を卒業して、変わったことは多いですか?
「どうだろう? 今は大学に通っていて、すごく変わったわけではないですけど、自由な時間が増えました」。
――その時間はどんなふうに使ってますか?
「温泉が好きなので、この前1日空いたときはとりあえず、お母さんと車で行ってきました。あっ、私、免許を取ったんですよ! まだ1人では運転できませんけど、お母さんに付いてもらって、行動範囲は広がりました」。
――免許は楽勝で取れたんですか?
「そこまでではなかったです。縦列駐車が苦手なのと、結構スピードを出しちゃって、先生に『危ないよ』と言われたりしました」。
――路上でも飛ばしがち?
「怖いので、安全運転で頑張ってます(笑)」。
――「探偵が早すぎる」で演じている未夏も大学生ですね。
「大学のカフェのシーンが多くて、自分の大学と雰囲気とかが似てます。あそこまでオシャレではないですけど、大学の食堂にはよく行ってます」。
――大学では一華(広瀬アリス)、律音(水島麻理奈)と3人でつるんでいます。
「私が一番年下ですけど、2人がやさしくしてくれて『ここのお店のごはんがおいしいよ』とか教えてくれます」。
――劇中では同級生ということで、友だち感を出すために多少切り替えもするんですか?
「そんなでもないですね。カメラが回ってないときもずーっとしゃべっていて、そのままの流れで『あっ、もう撮影が始まってるんだ』という感じなので、すごく楽です」。
――広瀬アリスさんは事務所の先輩でもあります。
「ちゃんと話したのはこのドラマが初めてでしたけど、役ではないときはツッコんでくださって、一華になるとツッコみやすく、ツッコまれやすく……みたいな感じです。でも、一華役は結構素のままみたいです(笑)」。
――3人で三つ子コーデをしていた回もありましたが、そういうノリの友だちは実際いますか?
「いますね。キャッキャうるさい感じの元気な子と仲がいいんです。一緒のコーデはあまりしませんけど、テーマパークに行ったりするとき、カチューシャとかワンポイントだけ一緒にしたりはします」。
――未夏たちは一華の恋のアシストをしていますが、そういうことをしたりは?
「します。友だちが好きな子と電話しているときに、自分の携帯のメッセージに『こう言いなよ』とか『攻めていこう』とか書いて、横から見せたりします。『もう言っちゃいなよ!』とか(笑)」。
――未夏は設定では「行動力があり怖いもの知らず」となっていますが、そういう面が出たと思うシーンはありました?
「カフェで3人で話しているとき、一華が好きな城之内くん(佐藤寛太)が来ると、すぐ律音と『じゃあ、お先』って出たりするところは、行動的に見えるようにしました。怖いもの知らずは……どこだろう?」。
――シーンとしてはありませんでしたが、律音が未夏のことを「電話がかかってきたら講義中でも出る子」と話してました。
「未夏はやりそうですよね(笑)。結構素の自分と近い役で、私も行動力はあるかもしれません。思ったら考えるより先に行動しちゃうタイプです」。
――どんなときにその行動力が発揮されますか?
「たとえば楽しそうな場所を見つけて『今日行きたい』と思ったら、1人でも全然行っちゃったり、友だちの誘いがあればポッとついて行ったりします。基本的に決断が早くて、フットワークが軽いほうです」。
――怖いもの知らずなところは?
「私は中くらい(笑)? 怖いものはいっぱいありますけど」。
――虫とか?
「虫は意外と平気で、ゴキブリでも全然大丈夫です。でも、おばけは苦手分野ですね」。
――見たことがあるんですか?
「ないんですけど、公衆電話がダメです。地元には結構あって、いつも『怖いな……』と思いながら、目を逸らして通ってます」。
――公衆電話? 話の脈絡がよくわからないのですが(笑)。
「公衆電話のボックスって、何かおばけがいそうじゃないですか。だから、すごく苦手なんです」。
授業中の居眠りはやりがちで
起きたら学校が終わってました(笑)
――そういうことでしたか(笑)。ドラマの2話では一華と未夏がプールでフィンスイミングで競争するくだりがあって、未夏が泳ぐところは映ってませんでしたが、実際にフィンスイミングをしたんですか?
「一回フィンスイミングの練習をしたら、全然できませんでした(笑)。泳ぎはあまり得意ではないです。でもプールは好きなので、あの撮影ではずっと泳いでいて楽しかったです。ひたすら平泳ぎをしてました」。
――平泳ぎはできるんですね。
「たぶんフォームは間違ってますけど(笑)、楽しく泳げます」。
――三つ子コーデをした3話では、図書館の個室で居眠りして、命を狙われてる一華と間違えられてあわや……という場面もありました。彩希さんも大学の図書館で居眠りすることはあります?
「ありますね。つい落ちちゃって、起きたら『あれ? もう夕方だ』となったことがありました。授業中もやりがちで『あっ、危ない!』みたいになります。高校のときはしょっちゅう寝てました。お昼ごはんを食べたら眠くなって、チャイムが鳴って気づいたらホームルームになっていて、もう学校が終わってました(笑)」。
――授業中に先生に起こされなかったんですか?
「たぶん起こされたんですけど、気づかなかったんだと思います。そういうことが何度かありました(笑)」。
――他にこれまでの撮影で、印象に残ってることはありますか?
「ネットで配信しているチェーンストーリーの3.5話で、声が出なくなるくらい笑った記憶があります。いつもの3人の会話シーンで、カメラを回しっぱなしで撮っていて、台詞は結構グダグダでしたけど(笑)、とにかく楽しかったです。ひたすらアイスを食べながら会話してたら、アイスがドロドロに溶けちゃって、スタッフさんに新しいのを買いに行ってもらったりしました。みんなで爆笑していて、編集が大変そうでしたけど(笑)、本編以上のコメディになっているので、ぜひ皆さんに観てほしいです」。
――公式HPで無料配信してますからね。彩希さんは夏が好きではないとのことでしたが、今年は特に暑かったので、撮影も大変だったのでは?
「ロケだと頭がクラクラします。やっぱり夏はあまり好きじゃないですけど、夏の夜は好きです。今年も友だちとお祭りに行って、大好きな水飴も食べたので、もう夏は終わりでいいです(笑)」。
――「探偵が早すぎる」がオンエアされてる木曜深夜は、どう過ごしてますか?
「今は『探偵が早すぎる』を観て、視聴率に貢献してます(笑)。夏休みに入ると、いつもより夜ふかししちゃいますね。友だちの家に泊りに行ったりもします」。
――「探偵が早すぎる」を夜中に観るのは楽しいですよね。
「面白いですね。探偵の千曲川さん(滝藤賢一)と一華のシーンは台本を読んでいても『これは絶対面白くなる』と思いますし、最初に出てくる家政婦の橋田さん(水野美紀)と一華のやり取りも笑っちゃいます」。
――一華が「5000円貸してほしい」と頼んでも、300円しか貸してくれなかったり。
「お金のシーンも面白いですね。一華はいつも金欠で(笑)」。
――お父さんの遺産の5兆円を相続できるのに(笑)。彩希さんが5兆円を受け取れることになったら、どうしますか?
「親戚に1000万円ずつあげて、3兆円くらい貯めて、残りは、いろんなところへ旅行したり、洋服を買ったりして全部使います。あと、お家も買いたいですね。今は実家暮らしなんですけど、1人暮らしをしたいので。でも、実家の近くに住みたいんです」。
――実家の近くなら、あまり1人暮らしの意味がないのでは(笑)?
「いや、安心のために(笑)。それか、マンションの中で2階建てにリフォームして、二つの家族として住むのもいいですね。あと、車を買いたいです。フィアットという車が欲しいんです」。
――では最後に、最近何かが“早すぎる”と思ったことはありますか?
「私、自転車を漕ぐのはすごく速いんですよ。ほぼ毎日、最寄りの駅まで自転車なんですけど、朝は時間がないことが多いから、すっごい本気で漕ぐんです。だから日に日に速くなって、前は絶対に30分はかかっていたのが、今は15分くらいで行けるようになりました」。
――すごい! 頑張ったというより、気づいたら早く着くようになった感じですか?
「そうですね。6~7年、毎日のように通学で乗っていたら、気づくとそういうことになってました(笑)」。
南乃彩希(みなみの・さき)
生年月日:1999年4月27日(19歳)
出身地:神奈川県
血液型:B型
【CHECK IT】
小学6年のときに地元の夏祭りで、事務所の先輩の北乃きいがスカウト。2012年にドラマ「悪夢ちゃん」(日本テレビ系)で女優デビュー。主な出演作はドラマ「コドモ警視」(TBS系)、「天誅~闇の仕置人~」(フジテレビ系)、映画「チア☆ダン~女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話~」、「ちはやふる-結び-」、舞台「シブヤから遠く離れて」など。また「ミスセブンティーン2016」を受賞して、「Seventeen」(集英社)の専属モデルも務めている。現在、ドラマ「探偵が早すぎる」(読売テレビ・日本テレビ系/木曜23:59~)に出演中。2019年公開の映画「いつかのふたり」に出演。
詳しい情報は公式HPへ
「探偵が早すぎる」
詳しい情報は「探偵が早すぎる」公式HPへ