FRESH VOICE ACTRESS 熊田茜音

FRESH VOICE ACTRESS 熊田茜音

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

アニメ「織田シナモン信長」の主題歌で
20歳直前にアーティストデビュー

 
 

――血液型は何型ですか?

「O型です。性格は大雑把で、何か起きても『まあ、いっか』と楽観的です。でも、掃除機をかけるのが好きなので、部屋はきれいです。ホコリを吸い取る瞬間が気持ち良くて(笑)」。

――高校生の頃から声優アーティストを目指して、バイトしてボイストレーニングに通っていたそうですね。どんなバイトをしていたんですか?

「スーパーと飲食店です。スーパーでは2年くらいレジ打ちをやって、めちゃめちゃ速かったのが自慢です。大きいキャベツと割れやすい卵とか、うまい具合に袋に入れてました」。

――高校では琴を弾く筝曲部の部長だったとか。

「『やれば?』みたいな感じで言われて、そこも楽天的に『じゃあ、やる!』と。私よりしっかりした子しかいなかったんですけど、あえてしっかりしてない私が部長をやることで、みんなが助けてくれる良い部活になりました(笑)」。

――学級委員もやるタイプでした?

「小学校ではずっと学級委員で、中学では面倒くさくなって(笑)、高校ではまた何回かやりました。先生に頼まれることが多くて」。


――じゃあ、やっぱりしっかりしていたのでは?

「私はこんな感じなので、何か問題が起きたら『まあ、まあ』と和ませて、ケンカが起きないクラスになるんです。そういう役割の学級委員でした(笑)」。

――高3のときに次世代声優オーディション「ANISONG STARS」でグランプリを受賞していますが、それまではなかなか受からなかったんですか?

「オーディションにはめちゃめちゃ落ちました。最終的に声優ができて歌えたら何でもいいと思って、モデルでも女優でもアイドルでもグラビアでも応募しました。そういうオーディションでも、『歌いたいんです』としっかり伝えました」。

――落ちて泣き明かすこともありました?

「あります。絶対に受かりたかった声優オーディションにも落ちてきたので、そういうときはドーンと地の底まで行きます。夜中に1人でワーッと泣いて、『寝よう』となって、ひと晩寝れば元気になります(笑)。それで、おいしいものを食べれば大丈夫!」。


――元気を付けたいときに食べるものは?

「私、ハンバーグが大好きなんです。お子ちゃまと言われますけど(笑)。特に父が作ってくれる玉ねぎたっぷりのハンバーグがおいしくて、へこんだときは『パパ、作って~』とお願いします。悩んだら食べちゃうタイプで、気づいたら、ごはん3杯くらいいってたりもします(笑)」。

――それで3年間落ち続けても、諦めなかったわけですか?

「今考えると怖いくらい、諦める気はなかったです。『何で受からないんだろう?』と自分に腹が立ったことも、審査員の方に『声が声優に向いてない』と言われて傷ついたこともありますけど、『絶対に声優アーティストになってやる!』と思っていました。今は『やってやったぜ!』って感じです(笑)」。

――声優として「転生したらスライムだった件」や「ライフル・イズ・ビューティフル」などに出演して、ついに「Sunny Sunny Girl◎」でアーティストデビュー。音楽的にはLiSAさんの影響を受けたそうですが、最近聴いているのはどんな系統ですか?

「LiSAさんはずっと聴きつつ、昔から洋楽が好きなんです。最初は母から教えてもらったシンディ・ローパーさんやテイラー・スウィフトさんから入って、自分でいろいろ聴くようになりました。最近はショーン・メンデスさんが好きで『サマーソニック』まで観に行きました。あと、リンキン・パークさんはCDプレーヤーで爆音で聴いて、ライブだとガンガン頭を振ってます(笑)。オシャレなサウンドが好きで、邦楽では今King Gnuさんをよく聴きます」。

――「Sunny Sunny Girl◎」のような明るいポップな曲は?

「アーティストとして自分が歌いたかったサウンドで、好みです。J-POPであり、アニソンであり、ジャズでもある感じで、ベースがめちゃめちゃカッコ良くて。それにちょっとオールディーズっぽい要素もあるのが、逆に新しく感じます。詞は『私の歌でみんなに元気を出してもらえたらいいな』という意志をお伝えして、書いてもらいました」。


――熊田さんの毎日も「しっちゃかめっちゃかドッキリ満載」な感じですか?

「いろいろうまくできなくて、怒られることも多いんですけど、何でも楽しくなっちゃいます。最近メイクをやり始めて、めっちゃヘタで『舞台メイクみたいになってる』と言われたり(笑)、演技でも歌でもダメ出しをよくいただきます。でも、『私を見て!』という気持ちが強いので、怒られると『見てくれてる!』と嬉しくなります(笑)」。

――「なんかいいコトありそうだよ」とも歌っていますが、実際“いいコト”はプライベートでもありました?

「私は朝起きて晴れていたら、『今日は最高!』となります(笑)。あと、オフの日は外に出て、よく2駅とか3駅分を歩くんですけど、そこで素敵なカフェを見つけました。最近大人になったと思うところで、1人でカフェに入って、小説を読みながらカフェラテを飲む自分に酔います(笑)」。

 
 

腹筋が震えるほど体を使って歌って
疲れすぎて爆笑されました(笑)

 
 

――デビュー曲のレコーディングは順調でした? 苦戦しました?

「めちゃめちゃ時間がかかりました。今までキャラソンを歌っていたので、熊田茜音としての歌い方を迷ったというか、忘れていたというか。『言葉をちゃんと届けたいなら、作らない声をお腹から出して歌わないとダメ』と言われました。まだ地声を深く出すための体作りができてなかったんです。腹筋が震えるくらい体全体を使って、録り終わるとゼーハーするほど疲れていて、ディレクターさんに爆笑されました(笑)」。

――言葉をたたみ込むところもありますね。

「そこはまったく苦労しませんでした。早口言葉のように爽快な歌詞が連なってますけど、声優として滑舌の練習をめっちゃしたのが活きました」。

――最後のハイトーンを伸ばすところは?

「私の持ち味として、ミックスボイスがかなり高いところまで行くんです。ちょっと地声チックなハイトーンで、やっぱり体作りができてなかったので、あのロングはきつかったんですけど、気持ち良く歌えました」。


――歌のための体作りって、どんなことをするんですか?

「キャラソンを歌う上でも筋トレや体幹作りをしていたのに、きつかったのは悔しかったんですけど、声の出し方によって使う筋肉は違うみたいです。だから、今回学んだ歌い方で何回も歌っているうちに、筋肉が勝手に付くと言われました。それでレコーディグ後に、ビックリされるほど歌いまくりました(笑)。そしたら筋肉というか、体の使い方がわかって、空気を深く肺に入れながら歌えるようになった感じです」。

――この曲はアニメ「織田シナモン信長」の主題歌で、熊田さんは織田信長が転生した柴犬の飼い主の尾田市子役で出演中。実際に犬は飼っているんですか?

「ワンちゃんは飼ってませんけど、ペットはいるので、動物への愛は演技に活きました。最初はウサギさんを飼っていて、亡くなっちゃって、それから猫ちゃんを拾ってきて家にいます。亀もお母さんが道端で拾ってきました(笑)」。

――東京の道端に亀がいたんですか?

「道をトコトコ歩いていたらしくて、母が『車に轢かれちゃう』と持って帰ってきたから、ビックリしました(笑)。それで、とうべえと名付けて飼いました」。


――なぜ“とうべえ”に?

「それがお恥ずかしいんですけど、亀って英語でタートルですよね? それを私はトータルだと思っていたんです(笑)。だから“とうべえ”と付けて、後から考えたら間違ってました(笑)」。

――そして、メジャーデビュー後には20歳になりました。

「大人になる第一歩ですね。お客さんに応援してもらうには、アーティストである以前に人間性が大事じゃないですか。私も人柄が好きなアーティストさんを応援してますし、これからソロライブもやらせていただきたくて、直接ファンの皆さんの前に出る立場になるので、ちゃんとした人間になりたいと思っています」。

――そのために心掛けていることも?

「楽しいことも悲しいこともたくさん経験して、人の気持ちに気づけるようになりたいですし、映画や小説にたくさん触れて、いろいろな知識を得たいです」。

――映画はよく観るんですか?

「洋画も邦画も韓国映画もオールマイティに観ます。『世界一キライなあなたに』という洋画にすごく感動したり、『グレイテスト・ショーマン』は映画館で観て、パンフレットも『This Is Me』が入ったサントラもDVDも買ったくらいハマりました。『シークレット・サンシャイン』という韓国映画も好きです。すごく暗いお話なんですけど」。


――差し当たり、20歳を機にやってみたいことはありますか?

「『Sunny Sunny Girl◎』の衣装を着てから、こういう系統の服が好きになって、20代なのでミニスカとかバンバン穿いていこうと思います(笑)。あと、バーに行くことが憧れです」。

――1人で?

「そうです。映画のシーンであって、カッコイイじゃないですか。カウンターでギムレットを注文したり。ギムレットって何だかわかりませんけど(笑)」。

 
 


 
 

熊田茜音(くまだ・あかね)

生年月日:2000年2月3日(20歳)
出身地:東京都
血液型:O型
 
【CHECK IT】
2017年に声優アーティストオーディション「ANISONG STARS」でグランプリを受賞。2018年10月から放送のアニメ「転生したらスライムだった件」(TOKYO MXほか)で声優デビュー。「キラキラハッピー★ ひらけ!ここたま」(テレビ東京系)、「ライフル・イズ・ビューティフル」(TOKYO MXほか)などに出演。「織田シナモン信長」(テレビ東京/金曜25:23~ほか)に出演中。デビューシングル「Sunny Sunny Girl◎」が発売中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「Sunny Sunny Girl◎」

 

アーティスト盤 1300円+税
 

アニメ盤 1300円+税
 
 

「Sunny Sunny Girl◎」のMVはこちら!

 
 
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