PICK UP IDOL callme②
PHOTO=古賀良郎 INTERVIEW=斉藤貴志
――KOUMIさんとMIMORIさんが20歳になりました。
KOUMI「実家に国民年金の書類が来たみたいです(笑)。20代は楽しみな気持ちが大きいですね。10代に思い残すことはなくて」。
MIMORI「よく“子ども”と言われてきたので、20歳になって『大人です』とギャフンと言わせます(笑)。色気をブワッと出して」。
――数ヵ月の差ですが、リーダーのRUUNAさんが一番年下なんですね。
RUUNA「そうですね、いちおう」。
KOUMI「ヘンな感じ。全然下に見えないので(笑)」。
RUUNA「私も20歳になるのは楽しみです。人生観とかいろいろ変わって、歌詞も大人っぽいのを書けたり、深みが出たらいいなと思って」。
――3rdシングル「Confession」は最初から傑作狙いで作ったんですか?
MIMORI「表題曲にしようと思ってました。前回のカップリングの『Real love』が自分たちですごくしっくりきたんです。ライブで何回もやるうちに。この方向性で、さらにcallmeらしさを追求できないかと。ジャジーな部分やピアノサウンドの軸はブレず、ポップさをプラスして前よりキャッチーに仕上げました」。
RUUNA「こういうカッコイイ感じのを表題に持って行くことは決めていて。コアに行きすぎず、今までのアップテンポな表題曲とも違う感じになって、いいバランスの曲ができました」。
――そんな曲がすんなりできた感じ?
MIMORI「メロディは最近の得意な方向で、そこまで苦はなかったんですけど、歌詞はすんなりとは行かなくて、かなり苦戦しました。『Real love』は歌詞に公にできない深みがありすぎて(笑)、それが表題曲にならなかった理由のひとつだったんです。今回は表題なので、あまり刺激が強すぎないように……とか考えすぎちゃって。一回書いたのをパッと自分のなかで消して、改めて作り直しました」。
KOUMI「みもちゃんの第一稿はタイトルからヘンな方向に行っちゃって(笑)、スタッフさんに『もっとリラックスして考えて』と言われて、『Confession』になったんです。最初は『安全帯』だっけ?」。
MIMORI「自分のなかで手探り状態でした。行きすぎないように、でも、どこまで出したらいいか、中途半端になっちゃって。そしたら『何も考えないで、いつも通りでいいよ』と言われたから、いつも通り妄想して書きました(笑)」。
KOUMI「曲を聴いたときから、これに歌詞を付けられるのはみもちゃんしかいないと思いました」。
RUUNA「みもの得意な雰囲気だし、苦労したみたいですけど、最終的に良い具合に、ちゃんと表題に持ってこられるようになったかな」。
MIMORI「歌詞が思いつかないときは脳に糖質が大事だと、甘いものをいっぱい食べちゃいました(笑)。フレンチトーストからチョコレートから、いろいろなお菓子も」。
――例によって最初に主人公の絵を描いて?
MIMORI「音を聴いて想像を何となく膨らませて描きました。今回は前がパッカーンと開いた服を着ていて」。
――いわゆる“谷間が見える”的な?
MIMORI「そんな感じで、うまく髪の毛で隠して、腕組みして目で誘い込んでるような女の人の絵になりました。タイトルは“告白”の意味ですけど、自分からするのでなく、誘惑して相手に告白させるイメージで」。
――そういう方向性は最初から決めていて?
MIMORI「書いているうちに、自分のひねくれた部分が出ました(笑)。これはまっすぐ告白する人ではないと思ったんです。強気な性格で『上から構えて相手を翻弄してやろう』と書いていきました」。
KOUMI「小悪魔な(笑)」。
RUUNA「私は大人な女性をイメージして歌っています。30歳前(笑)? 色気がすごくあって、『きっとこういう仕草をするだろうな』と想像を膨らませて」。
――どんな仕草をするんですか?
RUUNA「歌詞に『あなたに向けた視線』と入っているので、そういうことですかね。好きな人への気持ちを隠しながら、どうアピールするのか考えました」。
KOUMI「最初にメロディを聴いたときは、セクシーな女の人の歌かと思ったんですけど、みもちゃんの歌詞を見てからは、私もこういうタイプかなと」。
――おっ。意味深な。
KOUMI「私も自分からは告白せず、そういう雰囲気を漂わせて、向こうにアプローチしてもらう気がします。ちょっと好意を見せつつ『別に』みたいな(笑)。この曲がすごく感情移入しやすかったので、自分について新しい発見ができました」。
――ヴォーカルは必然的にクールになりますよね。
MIMORI「自然に大人らしさが出たらいいんですけど、まだ修行の身です(笑)。でも、この歌詞を自分の年代なりに歌えたかな」。
KOUMI「耳元でささやく感じで歌いました」。
RUUNA「私は気持ちを隠しているけど、好きなのが溢れ出るイメージで。そのほうが隠している意味があるから」。
――本当に神曲になりましたが、振りもなかなか高度なようで。
KOUMI「週に1回のダンスレッスンで、半年前からずっと練習していた“タット”という腕を使う技をイントロに入れています。『やっと合う曲が来たね』と、みんなで話しました」。
――1人1人の振りもさることながら、コンビネーションが大事?
KOUMI「そうですね。今回は3人がしっかり揃わないと、きれいに見えない振りがたくさんあります。最初に付けた振りをライブでやってみて、『ここは違う』というところを変えて、より良くしました。ダンスでも今のcallmeができるすべてを入れられたと思います」。
趣味に走らずチャートも分析して
コアすぎずポップすぎない方向で
――カップリングの「Summer of love」はタイトル通り、夏の恋の歌を作ろうと?
MIMORI「さらにライブを色づけられるように、『My affection』のようなアップ曲が夏に向けて欲しいということから、『step by step』でもお世話になったアサイリョウタさんと共作しました」。
――そういう曲の詞はやっぱりRUUNAさんが担当するわけですね。
MIMORI「キャッチーなメロディを作ったので、生かせるのはJ-POPに詳しいRUUNAさんかなと、スルッと決まりました」。
RUUNA「自分ではそんなに向いてると思いませんけど、今回は表題曲がちょっとひねくれた恋愛観なので(笑)、こっちはストレートに書きました。さわやかで甘酸っぱい、青春感のある夏の恋にしたくて、情景も大切にして」。
――具体的に思い浮かべた場所があったり?
RUUNA「海浜公園とか画像をネットでいろいろ見ました。あと、自分の記憶から具体的に出したほうが共感されやすいかと思って、地元の仙台の青春っぽい場所も思い出して。イメージとしては、海が見えて長い道があります」。
MIMORI「自転車で駆け抜けるような」。
KOUMI「お花畑があって」。
RUUNA「そういう感じがいいなと。私の歌詞では初めて英語も入れたので、すごく進歩しましたけど(笑)、けっこうスラスラ書けました」。
――「波の音聞きながらはしゃいだ ふいに君の指先がそっと触れた」とか、まさに甘酢っぱいですね。
RUUNA「2人の距離感を大切にしています。サビの最後の『熱いままで寄り添う影』とか、近づくところもそのまま書くのでなく、想像してもらえるように考えて」。
――もう1曲の「Take my time」はレイドバックな感じで。こういうゆっくり眠っていたい朝もありますか?
MIMORI「気持ちのまま歌っています(笑)。メロディができた段階で“1人”というワードが浮かんだんです。寂しげなメロディだったので。自分が1人で部屋にいるときに思うことや、朝なかなか抜け出せない気持ちを綴りました。『今日は1人でいたいな』という気分のときもあるじゃないですか」。
KOUMI「私は畳の部屋ですけど、朝起きてふすまを開けて、太陽の光がサーッと入ってくるなかで二度寝するのが大好きなんです(笑)。そういうフワフワした感じがあって、素敵な曲だなと思いました」。
RUUNA「『どこかで私を呼ぶ』という歌詞があって、起こされるときは名前を呼ばれることが多いので、わかりやすかったですね。“あるある”がすごくありました。でも、曲調は今までになかった感じ。またひとつ違う広がりが見つかりました」。
MIMORI「これも『ライブで新しい終わり方ができたらいいね』って会話から生まれたんです。みんなに聴き入ってもらう感じ? 盛り上がるだけでなく、楽しく乗りながら」。
RUUNA「ライブのなかでリラックスできるような曲があまりなくて。アップテンポかバラードか、振り切った曲が多いので」。
KOUMI「これは寝ちゃう人もいそう(笑)」。
MIMORI「聴いていると眠たくなる歌詞ですよね」。
――心地良くはなります。
MIMORI「そう感じてもらって、休日に気だるく聴いてもらうのもいいですね。去年の夏ごろに出したメロディを聴き直して、プラス今の自分の感覚のメロディと合わせて、新しい形になりました。最新チャートの曲もいっぱい聴きながら」。
――そういうリサーチ的なこともしているんですか?
MIMORI「流行りの音とかアレンジとか、『こういうのを使ってみたいね』って感じで。ジャンル分けもして『こんな方向性も1曲あれば』とか。2人から気に入った曲のプレイリストが送られてくることもあります」。
――最近だと、どんなプレイリストを?
KOUMI「トロイ・シヴァンさんという南アフリカ出身の男性アーティストの音楽が、ゆったりしたなかでエレクトロポップな感じが入っていて好きです」。
RUUNA「私は基本、日本のチャートの曲を聴きます。2人は主に洋楽を聴いていてコアなところに行くのを、引き戻す役です(笑)。最近はバンドの方をよく聴くようになって、なぜ人気なのか分析したがります。フォーリミ(04 Limited Sazabys)さんとかWANIMAさんとか『来てる』と言われている方はすぐ聴いて。自分たちに取り入れられるところがあれば取り入れようと思いますけど、取り入れすぎて自分たちの色を失うのもイヤなので、そこら辺のバランスは考えます」。
――セルフプロデュースといっても、趣味に走るわけではなく。
MIMORI「趣味だけに走ったら、すごいことになっちゃうので(笑)。自分たちのなかで線引きをして、それがcallmeらしいのかなと思います。コアすぎずポップすぎず、というところを毎回探っているので」。
――夏にはツアーもありますが、今回もタイトルは「Live Museum」ですね。
MIMORI「美術館という意味で、私たちのライブもそれぐらいクオリティの高い、アートのようにしたくて。観る人に『エーッ!?』って感じの驚きと衝撃を与えることができたらいいなと思っています」。
――志を高く。他にも夏に楽しみなことはありますか?
RUUNA「スタッフさんも含めたチーム全体で、バーベキューの計画をしてます。あと、流しそうめんも(笑)」。
MIMORI「久しぶりに浴衣を着たいです。帯が苦しい感じを味わいたい(笑)。作詞しながらいっぱい食べてしまった分、今コルセットダイエットをしてるんですけど、夏の服は見えるところも増えるし、最近は女子力が低いと言われるので、美容系にも興味を持とうと思っていて」。
KOUMI「休みがあればヨーロッパ旅行をしたいです。スウェーデンかイギリスか。お友だちがいて写真を見せてもらったんですけど、湖とかきれいで。本当に行って夕陽を眺められたらロマンチックだなと、妄想してます(笑)」。
MIMORI「写真や動画を見ると行った気分というより、余計に行きたくなっちゃうんですよね~」。
――でも、ツアーで東名阪と仙台には行くわけで。
MIMORI「楽しもうと思います」。
RUUNA「それが一番楽しみですね」。
KOUMI「満喫します」。
RUUNA「ぜひ観に来てください!」。
callme(こーるみー)
2014年12月30日に結成。リーダーのRUUNA、ダンスが得意なKOUMI、作曲をするMIMORIの3人組で、楽曲やパフォーマンスをセルフプロデュース。2015年3月4日に1stシングル「To shine」、同年10月28日に1stアルバム「Who is callme?」をリリース。
【CHECK IT】
3rdシングル「Confession」を6月29日(水)に発売。夏のツアー「callme Live Museum 2016 Sounds Of Summer」を開催。7月10日(日)仙台 MA.CA.NA、7月16日(土)阿倍野ROCKTOWN、7月18日(月)RAD HALL、7月30日(土)恵比寿LIQUIDROOM。
詳しい情報はcallme公式サイトへ
「Confession」
TypeA CD+DVD+スマプラ ¥2,138(税込)
TypeB CD+DVD+スマプラ ¥2,138(税込)
TypeC CD+DVD+スマプラ ¥2,138(税込)
RUUNA/秋元瑠海(あきもと・るうな)
生年月日:1996年9月 9日(19歳)
出身地:宮城県
血液型:O型
KOUMI/早坂香美(はやさか・こうみ)
生年月日:1996年5月31日(20歳)
出身地:宮城県
血液型:O型
MIMORI/富永美杜 (とみなが・みもり)
生年月日:1996年6月14日(20歳)
出身地:宮城県
血液型:O型
直筆サイン入り自撮りチェキ応募はコチラ⇒