PICK UP ACTRESS 鎌田彩樺

PICK UP ACTRESS 鎌田彩樺

PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

「ローファーズハイ!!」に4回連続出演
舞台を引っ張る物怖じしない15歳

 
 

――舞台「ローファーズハイ!!」には「vol.1」から出演していますが、最初タップには苦労しました?

「そうですね。小さい頃、友だちがタップを踏んでいるのを見て憧れがあって、ヒールのあるブーツを履いて音を鳴らしてましたけど、遊び感覚でしかなかったから、本当にやると全然違いました。まず音が出なかったです」。

――練習していると、脚が痛くなったりするんですか?

「痛いというより、脚がすごく疲れるんですよ。なのに、ファッションとしてヒールの高い靴で練習に来ちゃったら、さらに脚が疲れちゃって、帰りに『間違えた!』となります(笑)」。

――「vol.4」を控えて、今はもう自信を持ってタップをできるように?

「まあまあ頑張ってはいます(笑)」。

――プロフィールの“特技”にはダンス、新体操、バレエと並んでいます。

「新体操は幼稚園のときに、友だちと練習を見に行って『やりたい』と言ったみたいです。よく覚えてないんですけど、それから小6まで続けました。市の大会で団体2位に入った気がします。バレエは小3から小6まで習っていて、ダンスは事務所でレッスンを受けています」。


――その話を聞くと、もともと踊る素養はあったみたいですね。

「でも、バレエのようなしなやかな踊りしかできなくて、ヒップホップとかは最初得意ではなかったです。やっていくうちにダンスが好きになって、今は歌って踊りたい一心ですね」。

――今までの「ローファーズハイ!!」で、特に好きだったシーンとか印象に残っていることはありますか?

「去年の夏に公演があった『vol.2』では、『vol.1』で村田寛奈さんたちが演じたパイセン役がなくなって、その役プラス、他の『vol.2』に出ない人の役を合わせた感じのモモタンをやらせてもらったんですね。空回りしながらも場を仕切る役でしたが、前回観た方に『なんでこの子なんだ?』と思われるかもしれないので、不安でいっぱいでした。でも初めて仕切る役をやって、新しい自分を出せて、すごく心に残っています。舞台を始める前に2階から、『It’s showtime!』みたいな英語で煽る台詞を言ったのも、『初めて見る景色だ!』ってワクワクしました」。

――キャラ作りはうまくできたんですか?

「モモタンは元気が良くて誰からも愛されるけど、空回りしちゃう子で、稽古では『元気さが全然足りない』とか『無邪気さがない』と何回も言われました。しっかりした台詞を言って場をまとめるのは、真面目な子のことが多いじゃないですか。そういう台詞を子どもっぽいモモタンが明るく言うのが、難しかったです」。

――彩樺さんは中学生にしては大人っぽいし、普段は落ち着いているから?

「そういうわけではないです。普段はヤバイほど弾けてますけど(笑)、お芝居になると、ちょっとシュンとしちゃうところがあるんです」。

――舞台でコケたとか、その手の失敗はありませんでした?

「一度、台詞が飛びました(笑)。去年の冬の『vol.3』で、台本で3行あった台詞の最初の1行しか出てこなくて、『どうしよう』となったんです。その1行を何回も繰り返して、無理やりまとめちゃいました(笑)」。

――「ローファーズハイ!!」では、お客さんを巻き込む即興の場面もありますよね。

「あれは楽しかったです。モモタン役のときにそこも仕切らせてもらったので、段取りが決まっていた中で、アドリブをめっちゃブッ込みました(笑)。お客さんも一緒に楽しめたんじゃないかと思います」。


――どんなことをブッ込んだんでしたっけ?

「お客さんに書いてもらったカードを集めに、出演者が客席に降りて行く場面があって、その通路を急にビートたけしさんから取った“たけしロード”ということにして、『バカやろ』とかたけしさんのモノマネをして行かないといけないと決めたりしました(笑)。その日ごとに通路の名前を変えて、アドリブで何かやってもらったので、メンバーの素が見られたと思います(笑)」。

――今回の「vol.4」ではメンバーがだいぶ替わって、彩樺さんは引っ張る立場に?

「そうですね。今までは上にお姉さんたちがいたから、甘えて頼りにしても良かったけど、今回はそういうメンバーがいないので、自分が引っ張らないといけないですね」。

――リーダータイプではあるんですか?

「小学生の頃から、わりと学級委員はよくやっていて、5年生のときに児童会の副会長もやりました。それまでは6年生だけが児童会役員に立候補できたのが、その年から5年生でもなれることになって、立候補して史上最年少で選ばれました(笑)」。

――行事でも中心になって頑張るような?

「そうなんです。1学期に体育祭があって、私は仕事とカブって全然練習に出られなかったんですけど、久しぶりに参加したときに、全員連脚で予行のために学年3クラスで予備レースをやったら、大差をつけられての最下位だったんです。『これはヤバイ!』と思って、『こうしたほうがいいんじゃない?』とかめっちゃ発言しちゃいました。自分は練習に全然出てなかったのに(笑)。でも、みんなで意見を出し合って、本番では2位でした」。

――彩樺さんが言ってなかったら、最下位のままだったかもしれないですね。物怖じしない性格みたいですけど、舞台でも緊張しないタイプ?

「あまり緊張したことはありません。楽しみというほうが強いです。でも、学校のクラス替えや席替えのときは『誰と隣りになるんだろう?』『仲良い子と一緒になれるかな?』とか、めっちゃ緊張します」。


――へーっ。ちょっと意外かも。

「けど、慣れちゃえばすぐ友だちになれます。中1のときに京都から埼玉に引っ越してきたんですけど、中学って小学校からの友だちが多いじゃないですか。私は知ってる人が誰もいないから、『ヤバイ! どうしよう……』と思っていたら、入学式の当日に友だちができました(笑)」。

――自分から話し掛けて?

「みんながこっちを見て『あの子、誰だろう?』みたいにしゃべっていたから、自分から話したら、いい感じになりました」。

 
 

高校生になったら革のスクールバッグで
食パンをかじりながら登校したい(笑)

 
 

――「ローファーズハイ!!」は「ローファーを履いた女子高生は無敵」をキャッチフレーズにしていますが、実際はまだ中学生の彩樺さんとしては、高校生との違いは大きいと感じますか?

「それは結構あると思います。女子高生を見ていると『JKはすごいな。お姉さんだな』と、めっちゃ感じます」。

――彩樺さんも来年はJKになりますが……。

「ローファーを履いて、革の生地のスクバ(スクールバッグ)を持ちたいです。で、食パンをかじりながら登校したい(笑)」。

――アニメでよくあるパターンですね。角で男の子とぶつかったり。

「ぶつかるかはわかりませんけど(笑)、そういう“あるある”をやってみたい願望があります」。

――今回の「vol.4」は“夏”がテーマになるそうですが、彩樺さんにとって夏というと?

「お母さんの実家に毎年行ってました。海に行って、近くにおいしいジェラート屋さんがあるので食べて、終わりです(笑)」。


――海で泳いだりもするんですか?

「昔は泳いでました」。

――今は日焼けを気にして?

「いや、もともと海が怖くて。サメが怖いんですよ」。

――日本の海にサメはなかなか出ないかと。

「でも、出るかもしれないじゃないですか。だから怖くて、全然沖まで行きません」。

――サメの映画を観てトラウマになったとか?

「そういうのはなくて、生まれたときからサメが怖かったんです。なぜかわからないんですけど、水族館もずっと怖かったです」。

――サメ以外の魚も?

「わりとそうですね。動物も怖いです。自分が飼っていたり、懐いてくれるとかわいいですけど、吠えると怖くないですか?」。

――まあ、そうですね。ところで、夏休みの宿題は早く片付けるほうですか?

「初めはちゃんとやっていくんですよ。でも、予定よりめっちゃ余分にやって、余裕ができたらまったくやらなくなるので、最終日に焦ります(笑)」。

――最近だと、夏のオフの日はどう過ごしてます?

「外には出ないかな。寝るのが好きです。今まで生きてきた中で一番長く寝たのは15時間(笑)。『ローファーズハイ!!』の休演日に、前日の夜12時に寝て、起きたのが午後3時。あれは自分でもビックリしました(笑)」。

――それだけ舞台でエネルギーを使ったんでしょうね。

「そうだと思います。寝てなければ、お母さんと買い物に行きます。オシャレするのが大好きなので、服を買います」。


――今年の夏服も買いました?

「ゲットしました。レースの袖がフワッとなっているかわいいのと、ポイントになるエナメルの靴を買いました」。

――「浅草うず九」では「バーコードを集めてる」という話が出てました

「集めていて、白い紙にバーコードをいっぱい貼ってます(笑)。お店屋さんごっこが好きなんですね。最近はやってませんけど、ちょっと前までやってました(笑)。家にあるオモチャのレジで、テレビのリモコンとかでバーコードをピピッとやって『ありがとうございました』とか。それが楽しいので、お店屋さんごっこをするためにバーコードを集めている感じです」。

――なかなかの趣味ですね(笑)。そもそもですが、事務所のレプロにはどういう経緯で所属したんですか?

「幼稚園の頃、『Mステ』を観ていたら階段でコケた映像の特集みたいなのをやっていて、『そんなにコケやすい階段なんだ。私も降りてみたい』と思ったんですね(笑)。それから『Mステ』を観るようになって、『アイドルさんになりたい!』と思い、小4か小5でタレントの卵が集まる事務所に1期生で入りました。毎年プレゼンテーションをする子を決めるんですけど、私は3年くらいやってレプロに入りました」。

――最初はアイドル志望だったんですね。

「はい。今もアイドルはやりたいです」。

――特技に歌も挙がっていますが、カラオケにもよく行きますか?

「時間があればカラオケというくらい、めっちゃ行きます。レプロの先輩の9nineさんやベイビーレイズJAPANさんの曲をよく歌います」。

――特に好きな曲は?

「ベビレさんの『夜明けBrand New Days』とかですね。『JUMP』も大好きで、落ち込んだときに聴くし、カラオケでも絶対歌います」。


――今は将来的にどういう方向を目指しているんですか?

「最終的には女優さんになりたいです。映画やドラマで主演を張るくらいになれたら嬉しいです」。

――「こういう人みたいになりたい」というイメージもありますか?

「演技でいうと、石原さとみさんにすごく憧れます。『失恋ショコラティエ』で、何もしゃべってないのに相手とお互い惹かれ合っているのがわかって、すごいなと思ったんです。全般的には、先輩の川島海荷さんが私の憧れです。女優さんをやって、朝の番組(ZIP!)もやって、アイドルとして活躍していたときもあったので、ああいうふうにマルチな人になりたいんです!」。

 


 
 

鎌田彩樺(かまた・あやか)

生年月日:2003年4月29日(15歳)
出身地:広島県
血液型:O型
 
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2017年4月に「ローファーズハイ!!」で初舞台。その後「vol.2」と「vol.3」にも出演。他の出演作は舞台「心は孤独なアトム」、「へなちょこヴィーナス」など。テレビでは「テストの花道 ニューベンゼミ」(NHK Eテレ)、「浅草べビQ」(テレビ東京)、「浅草うず九」(テレビ東京)などに出演。舞台「ローファーズハイ!! vol.4」は8 月10 日(金)~19日(日)に浅草九劇にて上演。問い合わせ:浅草九劇(03-5759-8009/10:00~18:00)。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

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