PICK UP ACTRESS 小宮有紗

PICK UP ACTRESS 小宮有紗

PHOTO=河野英喜 HAIR&MAKE=唐澤知子(THE FACE MAKE OFFICE)
STYLING=鬼塚美代子(アンジュ) INTERVIEW=斉藤貴志

衣裳協力:UN3D.(東京都渋谷区広尾5-8-14/03-6853-2200)=トップス、オリガミパンツ 
RANDA(大阪府大阪市北区梅田3-3-20 明治安田生命大阪梅田ビル15階/06-6451-1248)=パンプス(¥3,450)
GOLDY(東京都渋谷区神宮前3-35-19 バティマン・イケダ 5階/03-6447-4180)=イヤリング(¥2,200)、バングル(¥1,500)

 
 

「ラブライブ!サンシャイン!!」声優で活躍して演技力向上
映画「ダブルドライブ~狼の掟~」でヒロイン

 
 

――先日、韓国と台湾でファンミーティングが開催されました。

「日本では7月に恵比寿ガーデンホールでやって、海外ではキャパ400か500のところで、現地の方がほとんどでした。向こうだと2ショット撮影が普通らしくて、VIP席のチケットを取ってくださった方と一緒に撮ったり、日本とは違う経験ができました」。

――観光的なことも多少はできました?

「ごはんはいろいろ食べさせていただきました。韓国ではサムゲタンやチーズタッカルビに屋台の食べ物、台湾では小籠包やタピオカとかです。日本ではあまり韓国料理や台湾料理を食べないんですけど、おいしかったので、すごくいっぱい食べちゃいました(笑)」。

――ファンミーティングということだと、小宮さんのファンの方は「ラブライブ!サンシャイン!!」の前からと後からとでは、どんな比率なんでしょう?

「『ラブライブ!』からの方が多いですけど、戦隊ドラマ(特命戦隊ゴーバスターズ)をやっていたとき、韓国でも吹替えで放送されていたんですね。それを観ていた方が来てくださったりもしました。あと、特に台湾では女性が3分の1くらいいて、うれしかったです。日本だと男性の方が多いので、『えっ? 女の子がこんなに?』って新鮮でした」。


――「ラブライブ!サンシャイン!!」で演じたお嬢様キャラの黒澤ダイヤのイメージがあると、映画「ダブルドライブ~狼の掟~」での元ヤンの中村かなで役はギャップが大きいですね。

「全然違うかもしれません。アニメから入ってくれた方たちも、私が過去に出た作品を観てくださってますけど、ヤンキーっぽくて強い女の子の役はあまり演じてないので、すごく新鮮だと思います」。

――かなでは口調から「おい、てめえ」とか「バカ言ってんじゃねーよ」といった感じですが、元ヤンぶりを出すために意識したことはありました?

「そういう言葉は普段使わないからこそ、不自然にならないようにするのを一番気にしました。あとは、普段よりちょっと雑にすることですね。たとえばお皿をスッと置くんじゃなくて、ポンと置くとかです。そういうところをきれいにやると、たぶん違うと思って、わざと適当にやったりしました」。

――自分の中にはない部分だったんでしょうけど。

「普段の自分とあまり近くない役でした。でも、かなでは地方の女の子で、見た目は張り切って派手にしていても、中身は純粋。素直なところをたくさん持っていると、台本を読んで思いました。そこはかなでの大事な部分なので、失くさないようにしました。そういうところでは悪ぶったりしないで」。

――どんなところで、かなでに純粋さや素直さを感じたんですか?

「仲間を大事にする気持ち? 特に主人公のアベル(藤田玲)と出会って、話を聞いたりして仲良くなって、後半には『アベルはそんなことをするヤツじゃない!』とか言うじゃないですか。スレてない素直さがないと、短期間でそんなに人を信用できないと思うし、たぶん『この人は良い人』と見抜く力を持っている子なんです」。


――自分との共通点もありました?

「言葉遣いは違っても、私もわりと意見をハッキリ言うタイプなので、そこはかなでと似てました。『私は行けない』とか、強い意志があってアベルのことを想ってないと出てこない台詞もあったし、自分をしっかり持っているところは似てるのかなと思います」。

――負けん気の強いところも?

「そうですね。私も負けず嫌いです。表には出しませんけど、たとえば撮影でうまくできなかったところは絶対に次までにできるようになっていたいし、ダンスでも歌でもお芝居でも自分より上手い人はいくらでもいるので、良いところはマネして吸収したいとも思います。見た目のことでも、出来上がったスチールを見て『こうじゃなかったかも。こんな表情のほうが良かった』と思ったら、次に生かせるようにしたいとか、今の自分のままでいるのはイヤなんです。それは負けず嫌いだからかなと思います」。

――人に負けたくないというより、自分に負けたくないと?

「小さい頃はクラシックバレエを習っていて、ライバルみたいな子に『負けたくない』というのはもちろんありました。でも、今やらせていただいているお仕事は、周りばかり見ていても結局は自分がちゃんと成長しないとダメだと思ったので、最近はそういう感じですね」。

――「ラブライブ!サンシャイン!!」のAqoursのダンスでも、レッスンでうまくできなければ、家で寝ないで練習したり?

「寝ないで練習することはないです。ちゃんと寝ないと、かえって良くないので。でも、ライブが終わったら、すぐ動画をいただいて、次の日の公演までに夜中にチェックしたりはしています」。


 
 

男性の無防備なところに
キュンときたりもします(笑)

 
 

――劇中で、かなではアベルにどの時点で惹かれたと思いますか?

「どこだろう? 最初にアベルがかなでのカラオケ店に来て、ピザを食べてお腹いっぱいになって寝ちゃいましたよね。そういう無防備なところは、女の子は好きなんじゃないかと思います」。

――あっ、カッコ良さに惹かれるというよりも?

「カッコ良さはもちろんありますけど、あの無防備なところにアベルの内面が出ていたのでそこですね。かなでは『ガキかよ』と言ってましたけど、それも愛情の裏返しの言葉だと思います。あとは、友だちのことを守ろう、助けようとするところに男気を感じたり、たぶんアベルのすべてが良いんじゃないですか? とても人間味があるし、行き場がないということでも、女の子は『守ってあげたい』と思うんですよ(笑)」。

――母性本能をくすぐられて?

「そう、そう。女の子がキュンとする魅力を全部持っているキャラクターだなと思いました。私もかなでが惹かれた気持ちはわかります」。


――この映画では、1999年日産スカイラインGT-Rなどのカーアクションも見どころですが、小宮さんはそっちのほうに興味は?

「私、GT-Rが好きなんですよ。もともと『頭文字D』や『湾岸ミッドナイト』を読んでいて、特に『頭文字D』は大好き。父親も車好きで、GT-Rに乗っていました。娘としては、大好きなお父さんが乗っている車に憧れるじゃないですか。自分もいつかGT-Rに乗りたいと思っていたので、『狼の掟』に出てきて生で見て、『わーっ! カッコイイ!』となりました(笑)」。

――男の子っぽい感覚ですね。

「車が走っているところも好きなんです。私は栃木出身で、ツインリンクもてぎに父親に連れられて家族で見に行ってました。小学生の頃はお父さんと入れるピットがあって、ドライバーの方をカッコイイなと思って、憧れていた時期がありました」。

――じゃあ、ドンピシャの映画だったわけですね。

「本当にそうです。女性は少数派かもしれませんけど、私的にはすごく胸アツの作品でした。私は免許を持ってませんけど、走ってみたくなりました」。

――飛ばしそうですね(笑)。

「はい。でも免許を取ったら、安全運転を心掛けます(笑)」。

――一方でイスに縛り付けられたシーンもありましたが、あそこは長く撮っていたんですか?

「昼から晩まででした(笑)。あれは本当にイスに巻き付けられていたんです。お腹のところは肌にくっつかないようにしてくださったんですけど、腕とか脚とかイスと一体化していて、撮影が始まったら、ずっとそのまま座ってました。ちょっと移動するときは、スタッフの皆さんが『せーの』ってイスごと持ち上げて動かしてくれました(笑)」。

――撮影が終わったときには、どこかが痛くなっていたり?

「痛いとかはなくて、『自由の身になった』という解放感がありました(笑)。映画を観たら、私より大変な人がいましたね。空中で柱に巻き付けられていた方のほうが、確実に辛かったと思います。私は座っていたし、皆さん気をつかってくれたので辛くはなくて、むしろちょっと楽しかったです(笑)。あんな経験はなかなかできませんから」。


――声優やライブ活動もやってきて、女優の演技にフィードバックできていることはありますか?

「もともと映像メインでやらせていただいて、表情を大切にしてきましたけど、声の抑揚とかはそんなに気にしてなかったんです。でも、声優は声だけですべてを表現しないといけない。そっちのお仕事を経験させていただいてから映像の現場に行くと、ベテランの俳優さんや女優さんはきっと意識されてなくても、声の抑揚やトーンも素晴らしいんです。そこにハッと気づけて、自分でも『ここはゆっくり言おう』とか『ここは大きい声で』とか、より気を配るようになりました。もちろん一番大事なのは感情でも、女優と声優を両方やっているからこそ、勉強になることがたくさんあります」。

――なるほど。

「逆に、声だけだとわからないこともあるじゃないですか。『話している相手との距離がこうだから、こういうお芝居になる』とか『走ってきたあとはこんな話し方になる』とか、そういうのは映像でやってきたことをアニメでも生かして、リアルにやれていると思います」。

――では最後に、この秋はどんなふうに過ごしますか?

「美容の秋にしたいです。24歳で大人になってきましたから、女子力を高めていきたいです」。

――もともと女子力は高くないですか?

「仕事を始めてすぐの17~18歳の頃は、もうひどかったです(笑)。めちゃくちゃダサイ服を着てましたね。紫の長めのTシャツにキリンの絵が描いてあって、下は水色のGパンとか、ピンクのデニムとか……。何だかわからない感じでした(笑)」。

――栃木でそういうのが流行っていたわけではなく?

「ではないです。そのときは戦隊をやっていて、大泉の撮影所から2~3分のところに住んでましたから。みんなにバカにされるくらいダサかったし、化粧品とかも全然興味がなかったです。20歳を越えてからやっと興味が出て、今はすごく好きになりました。普通なら『食欲の秋』と言いたいところですけど、女子力を上げるために、今年は『美容の秋』にします」。


 
 


 
 

小宮有紗(こみや・ありさ)

生年月日:1994年2月5日(24歳)
出身地:栃木県
血液型:B型
 
【CHECK IT】
2012年に東映スーパー戦隊シリーズ「特命戦隊ゴーバスターズ」(テレビ朝日系)でドラマデビュー。主な出演作は映画「夢二~愛のとばしり」、「ハイヒール革命!」、「新宿スワンⅡ」、ドラマ「仮カレ」(NHK BSプレミアム)、「新・牡丹と薔薇」(東海テレビ・フジテレビ系)、アニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」など。映画「ダブルドライブ~狼の掟~」は8月25日(土)より公開。映画「お前ら全員めんどくさい!」が今秋公開。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「ダブルドライブ~狼の掟~」

配給:AMGエンタテインメント
詳しい情報は公式HPへ
 

(C)2018「ダブルドライブ~狼の掟&龍の絆~」製作委員会
 
 

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