PICK UP ACTRESS 工藤綾乃

PICK UP ACTRESS 工藤綾乃

PHOTO=草刈雅之 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

投資ドラマ「インベスターZ」に出演中
中国人留学生役でカタコトもリアルに

 
 
――名門高校の投資部が舞台のドラマ「インベスターZ」で中国からの留学生リン・コウメイを演じていますが、会見では「カタコトの日本語が上達しないといけなくて」とのことでした。カタコトを上達って、どんなふうにしたんですか(笑)。

「日本語なのにどこか違う言葉で、方言を学ぶような感覚でした。友だちが泊りに来たときに『カタコトに聞こえる?』って言ってみたり、母親に『ちょっと聞いて』と電話して『あっ、中国人っぽい』みたいに話したり、家でもめっちゃ練習しました。マネージャーさんともカタコト縛りで会話して、撮影期間中はプライベートでもカタコトになっているときがありました(笑)」。

――その成果で、ドラマではリンのリアルに中国人っぽいカタコトが耳につきます。中華料理屋でお手伝いもしたそうですね。

「この役のお話をいただいてから、『身近で学べるところはないかな?』とマネージャーさんと話して、『だったら中華屋さんだよね』となりました。お給料はもらわず、シフトにも入らないで、1カ月くらい行けるときに行って、厨房に入ったり食器洗いや接客をしました」。

――演技に活かせました?

「はい。全員中国人の方で、皆さん、私が理想とするカタコトの日本語で接客されていて、『これだ!』となりました(笑)。ネイティブなカタコトというのは、自分が頭で考えるのとはだいぶ違うと思ったので、中国人の方と触れ合う機会が欲しかったんです。毎回12時から5時間くらいガッツリ入りました。ランチタイムですごく忙しくて、勉強とか考える暇もないくらい皿洗いとかしてましたけど、リスニングのようにずーっと言葉を聞いていて、時間があったら皆さんとおしゃべりもさせてもらって、『こんな感じかな?』というのがわかりました」。

――リンの何となく大雑把な感じも、中国人っぽいかもしれませんね。撮影では、現場に入った時点で中国人モードになっていたり?

「そこまではないですけど、リンちゃんはめっちゃテンションを上げないとできないんですね。普通に叫んだりして、すごくブッ飛んでいるので。撮影は早朝からなんですが、私は低血圧で朝が苦手でテンションも低いから、そこを上げるのが大変でした。でも撮影の合間は、普通に切り替えていました」。


――テンションを上げるために、したことはありますか?

「控え室では共演のみんながすごく元気で、一緒にラジオ体操をしたりしました。みんなといると自然にテンションが上がるので、役にも入りやすかったです」。

――会見でも、投資部の6人のやり取りは仲良さそうでした。

「仲良いです。私は柳美稀ちゃんとは同じ事務所で、他のみんなとは初めてでしたけど、徐々に仲良くなりました。男の子たちが盛り上げてくれて、私は天然の美稀ちゃんにツッコんだりしてました。私がウケを狙っても面白くないので(笑)、見守る感じでしたけど、それぞれ役割を果たしていて、面白かったです」。


――主役の清水尋也さんなんか、他の作品ではクールとかミステリアスなイメージがありましたけど。

「私もそう思ってました。すごく雰囲気があるから、最初は怖かったんですけど、しゃべったら普通の19歳という感じがしました。今回はコミカルに演じていて、普段とまったく違うような役になってます」。

――リンは原作にないオリジナルキャラクターですが、背景とかも考えました?

「たぶん中国の富裕層の家庭で育った女の子なんでしょうね。ガサツでストレートにバシバシものを言って、元気で天真爛漫で……。そんなイメージで演じました」。

――綾乃さんと重なる部分も?

「私はあんなにズバズバ言うタイプではないです(笑)。自由なところはちょっと似てるかもしれませんけど……自分とは違うと思います」。

――最初にイメージしたリン像と、演じているうちに変わった部分はあります?

「監督やキャストのみんなとお話して、現場で作っていったところもあります。話数を重ねるうちに結束力が高まって、コメディチックなドラマでもあるので、アドリブもいろいろ入れました。みんなでいかに面白くするかを話し合ってました」。


――綾乃さんが入れたアドリブも?

「ありました。リンちゃんはパンダのリュックを背負っているので、そのパンダを使って腹話術をしてみたり……。パンダばかりに頼って、カットされた可能性が高いです(笑)」。
 
 

ごはんにばかりお金をかけていて
焼肉を食べてるときが一番幸せ(笑)

 
 

――投資については、もともと馴染みはなかったんですよね?

「自分自身はあまりなかったんですけど、大学が経済学部なので、周りには投資をやっている子が多いんです。お金や経済の回り方も学んでいたので、かけ離れた世界ではなかったです。もちろん投資はすごく深いし、台本を読んでも専門用語がありすぎて何を言ってるか全然わからなかったんですけど(笑)、意味を調べたら何となく理解できることも多かったので、やっと経済学部に行ったことが仕事に繋がったと思いました」。

――投資のノウハウ的なことも納得できました?

「私は頭があまりよろしくないので(笑)、文字を読んで理解するのは苦手ですけど、ドラマになって映像で絵も付くとわかりやすかったです。“損切り”とかもそれで理解しました」。

――「価値の下がった株は損失が大きくなる前に売る」ということですね。

「納得はできましたけど、いざ自分がそういう場に立ったら、できるかわかりません」。

――「いつか株価が上がるかも」と考えてしまって?

「そうですね。でも知識は頭に入っているから、もし投資をやったら、大丈夫だと思います」。

――会見では「ごはんにばかりお金をかけてる」という話が出てました。

「好きなものを好きなだけ食べています。最近はそうめんばかりですね。普通に海苔や卵をかけて食べるのに飽きちゃって、この前はトマトとオリーブオイルと大葉をからめました。それがおいしくて、ポン酢と白ポンもかけました」。

――いろいろかけ過ぎではないですか(笑)?

「ちょっとヘンかもしれませんけど(笑)、おいしかったですよ」。


――「お金をかける」といっても、わりと庶民的な食事なんですか?

「お店にも行きます。焼肉が好きなので、いろいろな焼肉屋さんを回っていて、下北沢の『肉人(にくんちゅ)』のホルモン焼きがチョーおいしかったです。焼肉は本当に毎日でも食べられます。食べるときしか幸せを感じなかったりもします。あっ、食べるとき『しか』ということはないですけど(笑)、食べてるときが一番幸せかもしれません」。

――量も行くんですか?

「私、すごく食べるんですよ。焼肉3人前とか、たぶん全然行けます。中学生のときは白ごはんにハマって、夜に明太子だけで3杯とか食べてました(笑)。でも、今はちゃんと考えて食べてます。食べたいときは食べて、1人でおうちにいるときは野菜だけにしたりしてます」。

――もし投資をして大金が入ったら、何を買いますか?

「えーっ? 買いたいものがいっぱいありすぎて、どうしましょう(笑)? 今はバッグが欲しいです。ブランド系のバッグに憧れる時期なんですよ。あと、通販で買った今のテーブルに飽きちゃったので、ちょっと高級でオシャレな机が欲しくなりました。物欲はいっぱいあります(笑)」。

――「インベスターZ」に出演して、実際に投資をやってみたい気持ちにはなりました?

「多少は将来的なことを考えて、やりたいとは思いました。ただ、この作品では投資額が100億円とか、ケタがワケわからないから(笑)、手軽に始められるものを見つけたいです」。


――「銀行に預けていてもほとんど利子はつかない」といった話も出てました。

「そうですね。でも、投資を本格的にやるなら、収入がちゃんと増えてからだと考えています。知識がないまま始めると危ないので、今は何千円とかから、将来のために知識を得ていく時期なのかなと思います」。

――夏は「インベスターZ」が放送されますが、綾乃さんが定番ですることはありますか?

「地元の宮崎に帰省して、水上バイクを持っている友だちに後ろに乗せてもらったり、バナナボートをやります。マリンスポーツは好きですね」。

――湘南とかではやらないんですか?

「湘南の海はまだ行ったことがないです。怖くて……」。

――何が(笑)?

「なんか湘南ボーイのグループとかありそうじゃないですか。チャラい人たちがいっぱいいるイメージがあります(笑)。一度、逗子の海には泳ぎに行ったんですけど、『ちょっとな……』と思ってやめました(笑)」。

――そう言えば、「有田哲平の夢なら醒めないで」の「田舎娘が見た!東京のヤバい女SP!」に出演したとき、「まだ田舎が抜けてない」と話してましたね。

「そうそう。だから怖いんですよ。まだ足を踏み入れる身じゃないと思っています。そこの界隈に友だちがいれば、たぶん『ヘイ!』って行けちゃうんですけど(笑)、湘南のど素人なので、ちょっと早いという感じですね。海に行くなら地元かなと思います」。


――郷土愛が強いんですね。

「そうなんですけど、ちゃんと東京にも馴染んできてますよ(笑)。さすがに上京4年目なので普通に生活していて、もう大丈夫なはずです(笑)」。
 
 


 
 

工藤綾乃(くどう・あやの)

生年月日:1996年5月28日(22歳)
出身地:宮崎県
血液型:O型
 
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2009年に「第12回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリとモデル部門賞をW受賞。主な出演作はドラマ「13歳のハローワーク」(テレビ朝日系)、「リミット」(テレビ東京系)、「HiGH&LOW ~THE STORY OF S.W.O.R.D.~」(日本テレビ系)、「バイプレイヤーズ~もしも名脇役がテレ東朝ドラで無人島生活したら~」(テレビ東京系 ほか)、映画「劇場版 怪談レストラン」、「空の境界」、「きみはなにも悪くないよ」、「たまえのスーパーはらわた」など。ドラマ25「インベスターZ」(テレビ東京系/金曜24:52~)に出演中。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「インベスターZ」

詳しい情報は公式HPへ
 

 

 
 

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