PICK UP ACTRESS 吉本実憂

PICK UP ACTRESS 吉本実憂

PHOTO=逢坂聡 INTERVIEW=斉藤貴志
衣装協力=ジョイフル恵利

 
 

初舞台やコメディ映画主演で充実
新年には”福岡産”の映画で先生役

 
 

――実憂さんは、晴着撮影会は7年目の参加になりますね。

「12月になると『今年も来た』と思いますけど、2018年は特に1年が早かったように感じます」。

――充実した年だったから?

「ですかね? 大人の方たちに『年齢が上がるごとに早く感じるよ』と言われていたけど、今までは信じてなかったんです(笑)。でも今年は初めて、それがよくわかりました。例年より1年がすごく早く過ぎた感じがします」。

――21歳にして感じましたか(笑)。14歳で初めて晴着撮影会に参加したときのことは覚えていますか?

「全然覚えてないです(笑)。たぶん緊張しすぎていたと思います。人前でしゃべるのも必死でした」。

――去年は「ベリーショートにしたい」と話してました。

「叶わず、でした(笑)。今回はウィッグでロングにしたんですけど、この晴着の写真をいただいたとき、この髪型しか思い浮かびませんでした。叶えてもらって嬉しいです」。


――早く過ぎた2018年の中で、実憂さん的に特に大きかったことは何ですか?

「1月の舞台『三文オペラ』ですね。自分の表現の幅を広げていただいた気がします。まだまだですけど、自分のどこかにあった“ふさがっていた殻”を破れた感覚がすごくあったんです」。

――舞台は初めてだったんですよね?

「はい。映画やドラマのお芝居だとリアルさを追求しますけど、舞台はリアルさに加え、遠くの席のお客さんにも見えなきゃいけない。感情を倍にして、歩幅も倍にするのが、すごく大変でした。でも、それをやることによって、恥ずかしさみたいなものがすべてなくなりました。恥ずかしいなんて、言ってられないので。そうして殻を破ることができたのが、自分の中で大きかったです」。

――仕事以外で大きかったことはありますか?

「お仕事につながることですけど、今までと比べものにならないくらい、映画や舞台の作品をたくさん観ました。特に下半期は」。


――11月の「レディinホワイト」の取材では、刺激を受けた作品として「ヒミズ」が挙がっていました。その後は何かありました?

「『ヒミズ』のすごさはちょっと揺るがないですね(笑)。あと、『悪人』も自分の中でグッと来ました。いつの間にか、涙が出ていました」。

――わりと闇のある映画に惹かれがち?

「そういう作品を好む傾向はあります。楽しくて面白い映画も大好きですけど、観終わったあとに自分と照らし合わせて、深く考えらえる作品が好きかもしれません」。

――殺人事件を軸にした「悪人」でも、照らし合わせたものがあったんですか?

「ありました。『悪人』でも『ヒミズ』でも。環境を照らし合わせるのではなく、感情を照らし合わせるのが好きみたいで、作品を観るときはそういうふうにしています」。

――あと、ジム通いもしていたんでしたっけ?

「行ってます。脂肪の量や筋肉の量が測れて数字で出てくるんですけど、やっぱり筋肉は増えているので、その分、引き締まっている……のかな? 自分は自分を毎日見るから、ちょっとした変化はわかりません。でも、周りの方に『痩せた?』と言われることが増えたので、たぶん成果はあるのかなと思います」。


 
 

もっと自由に生きて
役の幅も広げられたら

 
 

――2019年には1月から映画「めんたいぴりり」が公開されます。“福岡産”が打ち出された作品ですが、実憂さんも地元出身として思い入れは強いですか?

「強いです。福岡で撮影したことに加えて、私は北九州出身という設定の小学校の先生役だったんです。私自身も北九州出身で、演技で自分の方言を使えるのは初めてでした。自然に言葉が出てきました」。

――実憂さんは東京暮らしが長くなってきましたが……。

「今でも友だちとしゃべるときは、全然方言です」。

――先生役も初めてでしたね。

「初めてです。子どもが大好きで、真っすぐで必死になって、たまに空回りもしちゃうという先生です。私が小学生のときも、本当に一生懸命で子どものことを一番に考えてくれる先生がいたので、その先生をイメージして演じました」。

――先生らしさという部分で意識したことも?

「先生も人間なので、人それぞれじゃないですか。だから先生という枠に捉われすぎず、とにかく子どもを大切にするところを意識しました」。


――小学生役の子役さんとは、うまく馴染めました?

「はい。担任するクラスでメインになるのが健一くんと英子ちゃんという子で、休憩中に一緒にいたんですけど、2人はずっとゲームをやっていて、『何をやってるの?』なんて話し掛けたりしていました。とにかく一生懸命でかわいかったです。でも、お芝居になると台本を読み直さなくても完璧なので、すごいなと思いました」。

――実憂さんは、子どもは好きなんですか?

「好きです! でも、そう見られなくて『意外』と言われるんです。私は顔のイメージが悪役っぽいからですかね(笑)? 子どもはかわいいから本当に好きなんですよ」。

――実際に先生になろうと思ったことも?

「それはないです(笑)。でも、中学の職場体験で幼稚園に行きました。それくらい子どもが大好きです」。

――じゃあ、今回も子どもたちと仲良くなれたんでしょうね。

「仲良くなりました。現場でごはんのときは(創業者が主人公のモデルになった)ふくやさんが明太子を出してくださって、みんなで食べながら、ああだこうだと地元トークをしながら楽しく過ごしました」。

――明太子も好きなんですか?

「そうですね。でも、小さい頃から当たり前のようにあったので、好きか嫌いかより、もうそこにあるものという感じです。ごはんのお供といったら、梅干しか明太子でしたから」。

――実憂さんは小倉祇園太鼓が特技でホークスも応援しています。郷土愛は強いんですか?

「平均がどのくらいかわかりませんけど、北九州はすごく好きですね」。

――どんな街なんでしょう?

「福岡では怖いイメージを持たれてますけど(笑)、そんなことはなくて、にぎやかな街です。あと、自然と都会が入り混じっています。ちょっと行けば都会、またちょっと行けば自然豊かなところがあって、ちょうどいい街だと思います。ごはんもおいしいです」。

――最後に、2019年の吉本実憂さんに必要なことは何だと思いますか?

「当たり前のことですけど、芝居の追求や研究は一生やっていかなきゃいけないと思います。あと、『もっと自由になってもいいかな?』というのはあります」。


――と言うと?

「今もわりと自由な性格というか、心を開放できるようになったんですけど、周りの方たちを見るとすごく元気で、私は21歳に見られないんです(笑)」。

――落ち着きがあるから上に見られるということですか?

「そうですかね。それが良いのか悪いのかは人それぞれでも、年相応に見られたい気持ちもあります。もっと自由に生きたら、そう見えるだろうし、役の幅も広がると思うんです。やらずに後悔するのは好きではないので、とにかく何ごともやってみることを大切にして生きていきたいです」。

――「レディinホワイト」みたいなコメディもまたやりますか?

「やりたいです! コメディはぜひ!」

――また「太れ」となったら太ると?

「太ります。コメディの中でも『ハングオーバー!(シリーズ)』が一番好きで、あれはちょっと下品ですけど(笑)、それくらい振り切った役もやりたいです」。

 
 


 
 

吉本実憂(よしもと・みゆ)

生年月日:1996年12月28日(21歳)
出身地:福岡県
血液型:AB型

 
【CHECK IT】
2012年に「第13回全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞。2014年7月にドラマ「獣医さん、事件ですよ」(日本テレビ系)で女優デビュー。主な出演作は映画「ゆめはるか」、「罪の余白」、「紅い襷~富岡製糸場物語~」、「レディinホワイト」、ドラマ「表参道高校合唱部!」(TBS系)、「とと姉ちゃん」(NHK)、「クズの本懐」(フジテレビ)、「さくらの親子丼」(東海テレビ・フジテレビ系)、舞台「三文オペラ」など。映画「めんたいぴりり」が2019年1月18日(金)に公開。映画「JK☆ROCK」が4月6日(土)に公開。主演映画「透子のセカイ」が2019年に公開予定。
 
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