PICK UP ACTRESS 岡野真也

PICK UP ACTRESS 岡野真也

PHOTO=城方雅孝 HAIR&MAKE=宇賀理絵
STYLING=瀬川結美子 INTERVIEW=斉藤貴志

衣裳協力 ブラウス=Vlas Blomme/Vlas Blomme目黒店(03-5724-3719)
靴=enchanted/Grande(03-6231-7361)

 
 

「ボク、運命の人です。」で会社の紅一点役
気持ちを隠さず様々な表情をストレートに

 
 
――岡野さんは落ち着いたイメージがありますが、「ボク、運命の人です。」で演じている宇久森みどりはテンション高めですね。

「かなりテンションが高いので、観てくださる方には私が普段からああいう感じと思われるかもしれませんけど、まあ、いつもはそうでもなくて(笑)。現場では周りの楽しい皆さんに助けられて、自分でエンジンをかけなくても、気づいたらあのテンションになれます。無理はまったくせずに」。

――澤部佑さん演じる和生と腕相撲をする場面もありましたが、普段の岡野さんなら、勝っても「っしゃー!」とガッツボーズは取らない(笑)?

「『っしゃー!』はやらないですね(笑)。あれは台本では『よし!』になっていたんです。でも、みどりちゃんは絶対『よし!』じゃないと思って、『っしゃー!』になりました。ガッツポーズも出てきたまんま。私が喜んでもああはならないので、みどりちゃんとしてあの場にいたから出てきた動きだったと思います」。

――表情も豊かですよね。自分と和生の“運命”についてトロンとして語ったり、恋敵と思っている隣りの会社の四谷には敵意をむき出しにしたり……。

「四谷さんがオフィスに来たときは、嫉妬大爆発で楽しかったです(笑)。演じている菜々緒さんと身長差があるのを、見上げながら睨んだり。四谷さんが持ってきたファイルの受け取り方とか、そのあと机にバーンと置くところとか、面白かったです」。

――自分で「面白くしよう」という意識もあるんですか?

「たぶん頭のどこかで考えているんでしょうけど、半々ですね。そのとき本当に『もーっ!』という感情になったのと、『こう撮ったら面白く見えるだろうな』というのと……」。


――それは今回のみどり役に限らず?

「私はあまり器用ではないから、考えすぎたらダメ。かと言って、瞬発力がとてもあるわけでもない。困ったときは、その場の自分自身に任せるようにしています。みどりは単純な子で、四谷さんには嫉妬、和生さんには“好き好き”とわかりやすいんですよね。日本人らしい『ちょっと隠しておこう』というのがあまりないので、全部を出すようにはしています」。

――そんなみどりを、自分でオンエアで観ると?

「普通に笑ってます(笑)。いつもは反省しがちなんですけど、今回は面白さのほうが勝っていて。『これが使われたんだ』『あの人はこんな顔をしていたんだ』とか、そういうところが楽しくて仕方ないです。反省としては『女の子を捨てすぎちゃってるな』というのはありますけど(笑)」。

――「健康診断の乳酸値とヘモグロビンの値が和生さんと一致した」と喜々として話していたところは?

「『ひどい顔してるな』と思いましたけど(笑)、お芝居している最中はそんなことは考えないようにしています」。

――普段の岡野さんを知っている人からは、どう言われます?

「みんな『笑ったよ』『似合ってるよ』と言ってくれて、うれしいです。『無理してるね』とは1回も言われないので、私にみどりちゃんっぽいところがあって、親しい人には見せているんでしょうね。お芝居していても、人間なので私らしさはちょっと出てしまう。みどりちゃんが女の子を捨てて喜んでいる様は、もしかしたら普段の私から出たものかもしれません」。

――岡野さんも暴走することが?

「あるのかな? あるんじゃないかな。恋愛に関しては猪突猛進するタイプではないのでわかりませんけど、好きなものに関してはああいう感じなんでしょうね」。


――その「好きなもの」というのは……。

「音楽とか……。ライブに行って喜んでる顔は、みどりちゃんみたいな感じです。最近はDE DE MOUSEさんというアーティストやニガミ17才というバンドのライブに行きました」。

――ノリノリで拳を振っていたり?

「それはしてないです。すごく前とかには行きません。自分のペースで観てます」。

――ブログに「オフィスレディの所作に悩む」とありましたが……。

「みどりちゃんは会社ではデスクの役割なので、事務所のデスクさんの電話の取り方とかをちょっと見たりはしました」。

――OLにどんなイメージがありました?

「毎日いいところでランチを食べる、とか。でも、みどりちゃんはお弁当なので(笑)。撮影が始まる前に、『都内で働くOLさんに聞きました』的なアンケートが出ているサイトを見たら、『アフター6は直帰の人が多い』という結果が出ていて。もっときらびやかな生活を想像していたんですけど、気取らなくてもいいかと思いました」。

――男性のなかの紅一点という、みどりの職場の居心地はどう感じますか?

「私は特に苦手意識はありません。性格的なものだと思いますけど、皆さん、年も離れていて、本当にかわいがってくださるので……。男所帯で1人だけ……という感覚はあまりないです。だから、女子力がどんどん消えていくんでしょうね(笑)」。


――みんなで食事するシーンも多いですよね。居酒屋とか焼肉とか……。

「焼肉はとてもおいしかったです。ちょっと胃もたれしましたけど(笑)。朝イチに撮ったシーンで、朝ごはんを抜いて行きました。私は魚派で、焼肉はあまり行かないんですけど、お肉も食べたくなるときはあります」。

――魚料理のなかで特に好きなものは何ですか?

「煮つけです。最近、お魚料理がおいしいお店を見つけて、うれしいんですよね。大皿がカウンターに置いてあって、生きたままの小さいカニもポッとあって。川のカニなのかな? 『これ、どういうことですか?』って店主さんに聞いたら、『注文してくれたら、その場で揚げる』ということだったので、揚げてもらいました」。


 
 

周りに気を使う男性は良いと思いますけど
「気を使わなくていいよ」と言ってあげたい

 
 

――ブログでは『ボク運』について、友だちと「恋愛教科書だね」と話した……とも書かれてました。そういう意味で印象的だった台詞はあります?

「最初のほうで四谷さんが晴子さんに『今までの恋愛が失敗の連続だったんだから、“この人は絶対ない”と思った人こそ逆にいいんじゃないか』と言ったのは、『そんな考え方があるんだ!』と……。お友だちは、どうしても似た感じの人ばかりになりがちなので、話したことのないような雰囲気の人と話してみようかと思いました」。

――「減点法で好きになるチャンスを逃す」みたいなことも出てきましたよね。

「私はとりあえず全部を受け入れるタイプです。よくよく考えて『あれはちょっと違うな』って減点することはありますけど、頭から否定はしません。『この方はこういうふうに育ってきたんだ』とか考えるのは面白いから」。

――岡野さん的には、和生のようなキャラクターの男性はどう見ます?

「良いと思いますよ。会社の雰囲気を良くするためにヨイショしている方じゃないですか。よく周りを見ていて、空気を読めますよね。みどりちゃんは違う理由で好きなんだと思いますけど、私はああいう気を使える男性に『そんなに気を使わなくていいよ』と言ってあげたいです」。

――四谷のような見た目が完璧な女性が恋のライバルだったら?

「四谷さんは女性としてかわいらしいので、私は友だちになりたいです。ライバルになったら……。まあ、ソレはソレ、コレはコレだと思います。結局、選ぶのは男性なので」。

――強気ですね(笑)。

「いや、あまり執着がないんですよね。たぶん」。


――岡野さんは大きい意味で“運命”を感じた経験はあります?

「それはもう、このドラマに出ていることです。皆さんに知ってもらえてますし、こうした取材も受けさせてもらって……。自分が出させていただくと決まる前、私は次のクールのドラマを調べてなかったけど、唯一知っていたのが『ボク、運命の人です。』だったんです。亀梨和也さんと木村文乃さんということで『これはすごい!』って、密かに観ようと思ってました。イチ視聴者として。そしたらお話をいただいて『えっ?』と驚きが強かったです。プロデューサーさんが『下衆の愛』を観てくださって、声を掛けてくださったみたい。唯一知っていたドラマに自分が出るのは『ああ、運命だな』と思いました」。

――これからクライマックスに入ります。

「台本はまだ最後までいただいてないんですけど、みんなマルッとハッピーになってほしいですね。まあ、この展開でどん底で終わったら、逆に歴史に残ると思います(笑)。みどりちゃんはこれからも一喜一憂を続けるでしょうけど、かわいいと思って観ていただけたらうれしいです」。

――それから、語学番組の「おとなの基礎英語」では、ニューヨークで撮ったミニドラマに出演していますね。

「初の海外でした。観光はほとんどできなかったんですけど、撮影で観光名所はほぼ回りました。強制的に英語を話さなきゃいけなかったし、向こうの役者さんとお芝居できたので、とても身になりました」。


――もともと英語を勉強していたわけではなくて?

「興味はあったんですけど、『これから頑張ります』というくらいで、チャレンジなお仕事でしたね。番組的にも賭けだったと思います(笑)」。

――ニューヨークに行きたい気持ちはあったんですか?

「考えたこともなかったです。一回くらい海外に行きたいとは思ってましたけど、サクッとアジア圏かなと。ニューヨークはむしろ人生で行くことはないと思っていました」。

――刺激的な街だったのでは?

「歩いている方のファッションが、東京だとみんな同じような流行を追う感じですけど、向こうの人は自分でオシャレを突き詰めてました。あと、朝に柴犬を散歩させている人が多くて、桜も咲いていたりしたのが、不思議な光景でしたね」。

――英語の学習意欲も高まりました?

「もちろん。海外にあまり興味なかったのが、今は『機会があったら行きたい』と思うようになりましたから」。

――他にも自分磨きでしていることはありますか?

「津軽三味線を習い始めました。友だちに誘われたのがきっかけでしたが、目の前で見たら、ものすごくカッコ良くて……。私は『カッコいい』とか『楽しそう』で動く人なので、続けてみようと思っています」。

――筋は良さそうですか?

「ギターと違って絃をバチで叩かないといけなくて、それはちょっと『うまいね』と言われました。ただ、肩が凝ります(笑)」。


 
 


 
 

岡野真也(おかの・まや)

生年月日:1993年2月22日(24歳)
出身地:栃木県
血液型:A型

 

【CHECK IT】

2005年に「スーパー・ヒロイン・オーディション ミス・フェニックス」でファイナリストになり、芸能界入り。主な出演作はドラマ「熱海の捜査官」(テレビ朝日系)、「ハードナッツ! ~数学girlの恋する事件簿~」(NHK BSプレミアム)、「アゲイン!!」(MBSほか)、映画「飛べないコトリとメリーゴーランド」、「下衆の愛」、舞台「一週間フレンズ。」など。ドラマ「ボク、運命の人です。」(日本テレビ系/土曜22:00~)、語学番組「おとなの基礎英語」(NHK Eテレ/月~木曜22:50~)に出演中。主演映画「ゆらり」が2017年公開予定。

詳しい情報は公式HPへ

 
 

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