女優・佐藤玲って知ってる?

ドラマや映画を観ていて印象に残るのはもちろん主演を務める演者であるが、ごくまれにその主演を喰ってしまうほどのインパクトを残してしまう縁の下の力持ち的な存在の名脇役が存在する。個人的な感想であるが、そのようなキャラが存在するドラマや映画はヒットする傾向にあると思う。例をあげるならば、仲間由紀恵が主演のドラマ『トリック』シリーズで矢部謙三役を務める生瀬勝久や、山田孝之主演のドラマ『勇者ヨシヒコ』シリーズで仏役を務めている佐藤二朗などである。さらに、監督に気に入られた名脇役はその監督の他作品にも必ずと言っていいほど登場する。福田雄一×佐藤二朗、宮藤官九郎×阿部サダヲなどである。
そんな名脇役と後に呼ばれるかもしれない若手女優が最近頭角を現している。
その女優とはテアトル・ド・ポッシュ所属の佐藤玲である。東京都出身の1992年7月10日生まれ。蜷川幸雄演出舞台『日の浦姫物語』で娘役に抜擢されデビューを果たした。恐らく、ここまで説明しても「うーん…知らないなあ…」と思う方がほとんどだと思うが、坂本悠花里監督の映画『おばけ』で初主演を務めた若手女優である。出演映画である『リュウグウノツカイ』は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2014で「オフシアター・コンペティション部門の北海道知事賞」を受賞。現在大泉洋と共演しているCM「リクルート『リクナビNEXT』」では“この女の子は誰だ!?”と話題になったりもした。
まだ出演本数は少ないもののドラマ『表参道高校合唱部!』や映画『イニシエーション・ラブ』などの話題作に出演し、最近ではドラマ『ON 異常犯罪捜査官 藤堂比奈子』に“鑑識課所属の新人鑑識官”月岡真紀役としてレギュラー出演し印象を残していた。
若手女優での脇役と言ったら、女子高生役や娘役での出演が多くなってしまう中、様々な役柄をこなすところを見ると、どんな役でもこなせるオールマイティーな演技派女優と呼べるだろう。強烈に可愛いルックスや、抜群なスタイルなどはないが、ドラマや映画を観てると自然と頭の中にスッと入り込んでくる演技が彼女の持ち味だと思う。
現在公開中の映画『少女』では“親友の死体を目撃した転校生”という役どころで主演の2人と共に映画のキーパーソンとなっている。さらに、マーティン・スコセッシ監督の映画『沈黙-サイレンス-』に出演するなど、今後は国内外問わず注目される女優となるだろう。最後になったがTwitter(https://twitter.com/ryosato19920710?lang=ja)などのSNSも活発に利用していて、愛犬の写真や動画などの私生活を垣間見ることができるので、フォローしてみるのもいいだろう。
 
 

ライター・YKDM