PICK UP ACTRESS 岡崎紗絵
PHOTO=小澤太一 INTERVIEW=斉藤貴志
「人は見た目が100パーセント」で
ステキ女子役がハマって注目の的に
――もともと女優とモデルではどっちがやりたかったんですか?
「この世界にはモデルで入って、女優さんは考えもしなかったですね。遠い存在というか、自分にはできないと思っていたので……」。
――どこかで興味が出たわけですか?
「私は最初『Seventeen』に入ったんですけど、周りのモデルさんたちがドラマに出ているのを見て身近に感じたんです。そういうドラマをチェックするようになって、『こういう世界があるんだ』と知って、そこからですね」。
――それで自分も出演するようになって。
「初めは自分だけど自分じゃない感じで、他人事みたいに『へーっ。すごーい』って客観的に観ていました。連続ドラマに初めて出たとき、映画みたいに1回ではなく、毎週自分がいるから見慣れてきました(笑)」。
――「人は見た目が100パーセント」では庶務課ステキ女子の森村美優役。最初に“ステキ女子”と聞いたときは、どう受け止めました?
「『私、大丈夫かな?』というのがありました。女子モドキの方たちのお手本になる女性で、キラキラ輝いてないといけないから、ちょっとプレッシャーには感じました」。
――岡崎さんが普通にしていたら、自然にステキ女子になると思いますが……。
「いや、いや。私はわりと女子モドキのほうに『ある、ある』と共感しちゃうので(笑)。演じながら『ステキ女子はすごいな』と感心しています。3話の合コンでどうしゃべるかも『なるほどね』みたいな」。
――「さすが」「知らなかった」「すごーい」とかばかり言って話を聞くだけ、でしたね。
「“合コンさしすせそ”で誉めるとか、薄着で行って上着を借りるとか、私も女子モドキの人たちと同じで『ああ、すごいな』と思いながら観てました」。
――お会計のときは財布を出すだけ出して……。
「『いいよ』と言われたら、しまう(笑)。計算ずくではあるけど、『やりようによってはかわいいんだろうな』と、感心しながら演じました。私は合コンは行ったことがなくて、1回どんなものか参加してみたい気もしますけど、たぶんあんなふうにはできません」。
――気になる男性がいたら?
「積極的に隣りに座ったりしたらいいんでしょうけど、そういうのは絶対できません。隅っこのほうでチーンとなって、終わると思います(笑)」。
――岡崎さんが微笑みかけるだけで、たいていの男は落ちますけどね。
「いや、いや。私、しゃべれないんですよ。本当に」。
――撮影に入る前に“モテる女”を検索したとか。
「しました! ステキ女子もきっと最初はいろいろ調べて、今のように出来上がったんだろうから、私もそこからやろうと。そしたら、モテる女は“常に笑顔”とか“気配り”とか、まあベタなんですけど、いろいろ出てました。身なりも常に“指先まで意識する”とか“姿勢に気をつける”とか。ステキ女子はいつも男の人の目線を気にしているから、そういうのが体に染み込んでいるんでしょうね」。
――さっき出た「女子モドキに共感」というのは、どんな点で?
「ステキ女子みたいに毎日完璧な状態ではいられない、というのはありますね。ネイルが剥げてるときもあれば、髪の毛がキッチリしてない日もあるので……」。
――5話では、女子モドキたちに「生まれながらに選ばれた人はいい」と言われたステキ女子の2人が、説教をする場面がありました。編み込みについて「楽にできる方法なんてなくて、マスターするまでやるしかなかった。それぐらいやってますか?」と。
「『私たちも努力している』ということで。あそこは初めて感情を出して強めに言って、ツイッターで『ステキ女子が怒った!』とか言われてましたね。印象に残ってます」。
――岡崎さんも「きれい」「かわいい」とかしょっちゅう言われるかと思いますが、やっぱり陰で努力していることもあります?
「まあ、自分のことを知って、どう対処するかは考えてます。私は顔がむくみやすいんですね。朝はマッサージを人には見せられないくらい、しまくっています。鏡を見て『ここがヤバい、グアーッ!』みたいな。肌が弱かったりもするから、そのケアに時間をかけたり。そういうことはやっぱり気をつけてます」。
――モデルとしては、スタイルキープに気を配るのも当然ですか?
「そうですね。見られる仕事なので……。モデルをしていると、そういうのは普通に“やらなきゃいけないこと”になってきました」。
――「ひとパー(人は見た目が100パーセント)」で見せるステキ女子としてのキラキラした笑顔は、モデル経験が役立っていたりもします?
「それはありますね。モデルを始めた頃は、笑顔が引きつったりもしてましたから」。
キャピッとしたほうがいいと思って
声のトーンを上げてしゃべってます
――美優のキャラクターについて、考えたところはありますか?
「足立梨花さんの香澄さんとは、グループ的にキラキラしたステキ女子で同じですけど、美優はちょっとだけ年齢が下で妹キャラ的なタイプと言われました。だからキャピッとしたほうがいいかなと思って……。私は声があまり高くないので、いつものトーンでしゃべると落ち着いちゃうんです。それで声を1トーンか2トーン上げて、元気さを出すようにしています。あとは検索したこともあって、常にニコニコしているように気を付けてます」。
――丸の内OLについても調べたりしました?
「調べました。ファッション的にも傾向があると言われてるじゃないですか。服はびっちりオフィス感というわけではなく、そのまま男性とごはんに行けるくらい、かわいらしい感じだなと思いました」。
――主演の桐谷美玲さんとは初共演でしたっけ?
「初めてです。『Seventeen』モデルの先輩でカブってはいないんですけど、私が『ミスセブンティーン』に選ばれたことが発表されたイベントで武井咲さんの卒業式があって、桐谷さんがスペシャルゲストでメッセージを言いに来られたんですね。そのときに桐谷さんと写真を撮ってもらいました。このドラマで『初めまして』とご挨拶に行ったら、『写真を撮った気がする』って覚えていらして……。それがすごくうれしかったです。自分にとって、心に残っていたことだったので……」。
――ドラマの劇中では、桐谷さんたちに憧れられる立場です。
「おこがましくて、申し訳ないです(笑)」。
――足立さんと2人で、桐谷さんを後ろ向きのまま両脇から引きずって、合コンに連れて行くシーンは面白かったです。
「『人数が足りないから』って、有無を言わさず(笑)。最初は桐谷さんがローラーの付いた靴を履く予定だったんですけど、普通の靴のままザーッと行けて面白かったです」。
――岡崎さんはこのところドラマや映画出演が続いていますね。
「現場ごとに全然違う空気感があって、お話も全然違うなかで、自分が今まで知らなかったことを毎回知れて勉強になって……。うれしいし、ありがたいですね」。
――今は高校生役もOL役もできる年齢で。
「でも高校生役は、現役の子と並ぶと『あーっ……』となるところもあります(笑)。『ReLIFE リライフ』のときの平祐奈ちゃんとか本当にまぶしくて、『私はもうダメかな』と思ったんですけど、何とか頑張りました(笑)」。
――観ていて違和感は全然なかったです。
「やっぱり学生役はやっておきたいですね。上の年齢の役はこれからもできますけど、下の役は今のうちに」。
――忙しいなかで、最近の休日はどう過ごしました?
「私、休日は本当に動かないんです。家から出ないし、ベッドからも出ない(笑)。ずっとゴロゴロ寝ているか、テレビを観るか……。食べるときにちょっと動いて、またベッドに戻る(笑)、干物みたいな生活をしています。休日は起きると夕方なので、必然的にやることがなくなるんです」。
――早起きして出掛けようとは思わず?
「外に出てアクティブに……ということは、あまりないですね。誘われたら行きますけど、1人だと何もしません。天気が良いと、たまに『出掛けなきゃもったいないな』と思いますけど、結局は出ません(笑)」。
――これから梅雨に入りますが、休日が雨でも関係ない感じですか?
「むしろ雨だともったいない感がないから、家にいても『まあ、いいや』ってなりますね(笑)」。
――「ひとパー」では傘の話も出ました。美優は「折りたたみのブランド傘を常にバッグに入れてる」と言ってましたが……。
「私は断然、ビニール傘派です(笑)。ブランド傘なんて持ったら気が気じゃなくなって、あのときのブルゾンちえみさんたちみたいに背中か肩に掛けると思います(笑)。台詞では『究極は、なくしてもいいという心のゆとりですね』と言いましたけど、私はそうは思えません。ごめんなさい(笑)。ビニール傘でもなくしたくないですね」。
岡崎紗絵(おかざき・さえ)
生年月日:1995年11月2日(21歳)
出身地:愛知県
血液型:B型
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「ミスセブンティーン2012」でグランプリに選ばれ、「Seventeen」(集英社)の専属モデルを2015年4月号まで務める。2016年5月号から「Ray」(主婦の友社)の専属モデルに。2015年7月公開の映画「脳漿炸裂ガール」で女優デビュー。これまでの主な出演作はドラマ「サイレーン 刑事×彼女×完全悪女」(関西テレビ・フジテレビ系)、「仰げば尊し」(TBS系)、「嫌われる勇気」(フジテレビ系)、映画「ReLIFE リライフ」など。ドラマ「人は見た目が100パーセント」(フジテレビ系/木曜22:00~)に出演中。
詳しい情報は公式HPへ
「人は見た目が100パーセント」
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