FRESH ACTRESS 大友花恋

FRESH ACTRESS大友花恋

PHOTO=上飯坂一 INTERVIEW=斉藤貴志

抜群の美少女ぶりと演技への探求心
胸キュン笑顔の陰での努力とは?

――群馬に住んでいる花恋さんが、地元の良さだと思うことは何ですか?

「群馬は赤城山から吹く風が強いんです。おかげで夏は気温が高くても涼しいし、自転車に乗ってるときは、帰りがすごく楽です」。

――女子高生が遊ぶところもありますか?

「そんなになくて(笑)、地元の駅ビルや大きいショッピングセンターに行ったり、普通にカフェに行ったりします」。

――芸能界は小さい頃から目指していたんですよね?

「はい。テレビに出ている人はいつもかわいい服を着ているのが、うらやましいと思ったんです(笑)。それで小学6年生のとき、お母さんに今の事務所に応募してもらって、お仕事を始めました」。

――中学生の頃からドラマに出て、学校が大騒ぎになったのでは?

「そんなこともないですけど、クラスの子が『観たよ』と言ってくれました。『ここのシーンが良かった』とか、すごく応援してくれて」。

――今までで特に周りの反響が大きかった出演作というと?

「初めて連続ドラマに出た『悪夢ちゃん』のときは、一番みんながビックリしていました。(地上波の)テレビに出たことがなかったから、『花恋ちゃん、本当にやってるんだ!』って。”お祝い”ということで、給食をいっぱいよそってくれました(笑)」。

――自分のなかで、特に思い出に残っている作品もありますか?

「どの作品も思い出に残っていますが、去年の4月に公開された映画『案山子とラケット』は初めてW主演でやらせていただいて。1ヵ月弱、佐渡島で撮影して、いろんなことを学んだし、いろいろな初挑戦もできて、思い出がいっぱいあります」。


――瑞々しくて良い映画でしたね。なかでもよく覚えていることは?

「平祐奈ちゃんと、ホテルでずーっと同じ部屋だったんです。お風呂も大浴場で一緒に入ったり。夏だったので祐奈ちゃんが『テレビで怖い話を観よう』と言い出して、私はそういうのが苦手だから、泣きながら観た記憶があります(笑)。『絶対に観たくない!』と言いながら、祐奈ちゃんが『観よう観よう!』と言うのに負けて。布団にもぐりこんで耳をふさいで、ずっと『アナ雪』を歌っていたんですけど、本当に怖すぎて、人生で初めて両足が攣りました(笑)。『祐奈ちゃーん、1回止めて~!!』という」。

――そこまでして、つき合わなくても(笑)。女優としても、ステップアップになりました?

「質問することを学びました。それまでは演技で不安なことがあっても、『OKが出たから大丈夫かな?』って済ませてしまったんです。あの映画をやってからは『こういう風にしたのは大丈夫でしたか?』とか、撮る前になるべく質問するように心掛けています」。

――あの映画では、テニスの練習もかなりしたんですか?

「佐渡に行く前に2週間ぐらい、都内の高校で習って、いっぱい練習しました」。


――運動は得意で?

「ガマン系は得意なんです。長い距離を走るとか泳ぐのはわりと好タイムが出るんですけど、球技はとことん苦手です(笑)。中学のバレーボール大会でもサーブが入らなくて、みんなに『大丈夫だよ』って慰められたり。だからテニスも心配でしたけど、練習は楽しかったので、最後まで頑張りました」。

――最近だと、「痛快TV スカッとジャパン」(フジテレビ系)の再現ドラマも話題になりました。自分でも演じていてスカッとしました?

「『胸キュンスカッと』のコーナーで、台本を読んだら、すごくキュンキュンしたんですよ! 『撮影が楽しみ!!』と思って」。

――幼なじみの男の子と恋人を作る競争をする話でしたね。

「でも実際の撮影では緊張して、いろいろ意識もしていたから、むしろ『大丈夫かな? みんなにキュンキュンしてもらえるのかな?』って不安になりました」。

――スタジオでは指原莉乃さんたちが大絶賛でした。

「私も放送を観ていて、スタジオの皆さんが『わー、キュンキュンする』『こんなこと言われてみたい』と話すのが聞こえて、安心しました。すごくうれしかったです」。


――花恋さんが台本を読んでキュンとしたのは、どの辺ですか?

「最後です。『こんなにカッコイイ告白をしてくる人はいる!?』って。私も仲のいい幼なじみが欲しかったなぁ……と思いました(笑)」。

――演じるうえでは、どんなことを意識したんですか?

「幼なじみの子としゃべるときと吹奏楽部の憧れの先輩としゃべるときで、声を変えました。恋してる女の子なので、絶対変わると思うんです。表情も相手によって違うのかなと、意識しました」。

――花恋さんは「青空エール」とコラボしたSuzuさんのPVでも、ドラマ「恋仲」(フジテレビ系)でも、ちょっとはにかんだ笑顔が胸キュンを誘いました。

「ありがとうございます。恋愛の映画やドラマをいろいろ観て『この表情、かわいいな』と思ったら、鏡を持ってきて『うん。こうだな』って自分でやっているんです」。

――へーっ。

「恋愛の映画もたくさんあるので、映画館で『絶対かわいい!』と思ったら、どうにか頭のなかで覚えておいて、家に帰ったら近づけるようにやってみます。そこは絶対、人には見られなくないですね(笑)」。

――でも、女優さんとしてはすごい探求心ですよね。たとえばどんな映画で、参考になる表情がありました?

「映画館で『かわいい!』と叫んだのは、『好きっていいなよ。』の川口(春奈)さんです」。

――「叫んだ」って、声に出して?

「タオルを口に当てて『うわーっ!!』と言ってました(笑)。周りの女の子も福士(蒼汰)さんがカッコよくて『キャーッ!!』と叫んでましたけど、私は『春奈さん、かわいい!!』と思いながら観ていました」。

仲良しの楽しい友だちから学んで
ボケもできるようになりました(笑)

――3月公開の岩井俊二監督の「リップヴァンウィンクルの花嫁」にも出演とのことですが、こっちではどんな役柄なんですか?

「悪ーい女の子です(笑)。黒木華さんが演じる学校の先生の生徒役で、先生に意地悪をするんですよ。声が小さいことで嫌がらせをしたり。台本を読んで『悪い子だな』と思いながら、ワクワクしました(笑)」。

――あまりやったことのないタイプの役ですかね?

「反抗期の役はよくやりましたけど、ただ単に悪い子は初めてでした。どういう風にしたらこの子に近づけるか、考えながら演じて。いかにも悪い顔をするわけでなく、わりとしゃべりながら笑ってるんですよね。本人は楽しんでいるので。でも、ただの笑顔にならないで、悪さも出せたらと思いました」。

――岩井俊二監督作品を観たことはありました?

「『花とアリス』は観ていて、不思議な世界観だなと感じました。監督にお会いしたいと思っていたら、この役をいただけて。台本を楽しみにしていたら、やっぱり不思議で、でも面白い。どんどんのめり込んじゃうような内容で、すごいと思いました」。

――現場で監督と直に話したりも?

「私の撮影は1日だけだったんですけど、お話させていただく時間もありました。演技をやって見せてくださったり、気持ちをすごく丁寧に説明してくださって」。

――花恋さんは台本も読み込むタイプ?

「かなり考えて行きます。緊張するタイプなので、やっておかないと不安になってしまうんです。『恋仲』のときも、台本に”このときの気持ちは””ここで間がある理由は”とか、ワーッと書いてました。現場で呼ばれて、偶然その台本を開いたまま行っちゃって。衣裳さんに見られて、すごく恥ずかしかったです(笑)」。


――いやいや。別に恥ずかしがることではいかと。「恋仲」で演じた心音は入院して心を閉ざした子だけに、想像しないといけないことも多くて?

「『なんでこんな冷たい言い方をするんだろう?』とか『こんなにひどい態度を取るのはどうしてだろう?』とか、いろいろ考えました。考えすぎて1周回って『結局、何だったんだろう?』ってなるときもありますけど(笑)、そういうときは現場に行って相談して、スッキリさせてから撮影しました」。

――高校生活の1年目も楽しいことはありました?

「新しい友だちができて、すごく楽しいです。中学の友だちが全然いない高校に進学して、1からのスタートだったんですけど、今はバラバラの中学から集まった同士の6人で仲いいです」。

――どういうきっかけで仲良くなったんですか?

「学校で旅行に行ったとき、たまたま席が後ろだったメンバーで、5分ぐらいで意気投合しました。隣りの子としゃべらないと、移動時間が長いから寂しいじゃないですか。それで自己紹介して、いろいろ情報交換して仲良くなったんです。みんなの会話がボケたりツッコんだり面白すぎて、私は聞き役に徹して、毎日大爆笑しています」。

――花恋さんも今日の取材で、だいぶ面白い話をしてくれましたけど。

「友だちからたくさん学んだ結果、やっとここまで来ました(笑)。だんだん私も会話にツッコんだり、ボケたりできるようになって」。


――ボケることもあると。

「私はわりとイジられキャラで、みんなにツッコまれます。たとえば私、なで肩なんですよ。リュックを背負って自転車に乗っていると、どんどんずり落ちてきて。それをみんなにからかわれます。『花恋、肩上げて!』って」。

――なで肩で困ることもあります?

「そんなにないですけど、『Seventeen』の撮影でチェーンのバッグを肩にかけると落ちてきたり、堅めのリュックだと肩にグッと乗らないでフワッと浮いちゃうんですよね。他の子はちゃんと掛かっていて、私ばかり『花恋、肩!』と言われます(笑)」。

――学校の行事にも参加できました?

「文化祭で縁日をしました。ヨーヨーすくいと輪投げとボール当てゲームと。暑かったので、うちわ作りもやりました。台紙に折り紙やペンやテープを置いておいて、お客さんに自分でデコレーションしてもらって」。


――「球技が苦手」とのことでしたが、球技大会とかは?

「お仕事で出てないんです。みんなには『残念』と言いましたけど、内心『今年はヘタなのがバレない』とホッとしてました(笑)」。

――体育の授業でも球技はやりません?

「バドミントンを仲のいい6人でよくやっています」。

――なんだかんだ楽しそうですね。

「はい。青春真っ最中です!」。

――特に青春を感じる瞬間はどんなときですか?

「友だちとお弁当を食べてるときは『青春っぽいな』と思います。中学までは給食だったので、お弁当を持ってくるのも新鮮。自販機でお茶やお水を買ってくるのも、中学ではできなかったので、『女子高生してるな』って感じがします」。

――お弁当は自分で作るわけではないんですよね?

「作ってます。お母さんが土・日に作り溜めてくれたおかずを朝に解凍して、ちょっとずつ入れて。あとは自分で玉子焼きを作ったり。それと私、ごはんにこだわりがあります。白米で持っていくのがイヤなんです。口が飽きちゃうので。だから、ケチャップライスにしたり、のり弁にしたり。寝坊したときもふりかけをワーッとかけて混ぜてます」。

――今年は仕事もより充実するかと思いますが、将来的に目指す女優のイメージはありますか?

「演技をしているときは自分自身の本当の性格がわからない女優さんになりたいです。意地悪な役なら『この子は本当に意地悪なんだろうな』と思われるぐらいがいいです」。
  


  

大友花恋(おおとも・かれん)

生年月日:1999年10月9日(16歳)
出身地:群馬県
血液型:A型

  

【CHECK IT】
小学6年生のときに研音のオーディションに合格。2012年にドラマ「結婚同窓会~SEASIDE LOVE~」(CSフジテレビTWO)でデビュー。以後、「悪夢ちゃん」(日本テレビ系)、「夫のカノジョ」(TBS系)、「恋仲」(フジテレビ系)などの連続ドラマに出演。2015年4月公開の映画「案山子とラケット~亜季と珠子の夏休み~」では主演。3月26日(土)公開の「リップヴァンウィンクルの花嫁」(岩井俊二監督)にも出演している。また、「ミスセブンティーン2013」でグランプリとなり、「Seventeen」(集英社)の専属モデルに。ブリヂストンサイクル「アルベルト」のイメージキャラクターも務めている。
 
 

詳しい情報は公式HPへ

 
 

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