PICK UP ACTRESS 桜田ひより

PICK UP ACTRESS 桜田ひより

PHOTO=河野英喜 INTERVIEW=斉藤貴志

 
 

世界的大ヒットドラマをリメイクした
「24 JAPAN」に主人公の娘役で出演

 
 

――出演作が相次いで公開されていますが、個人的な夏の思い出はできました?

「コロナウィルスの影響もあるので、仕事以外はずっと家にいました。夏らしいことと言えば、家でスイカを食べたくらいです(笑)」。

――家では何をしていたんですか?

「自粛中に始めたギターを弾いたり、犬と戯れたり。あとは、初めてお菓子を作ったりしました」。


――ギターはどういう流れで始めたんですか?

「前からやりたいと思っていたんですけど、私は音楽の才能が皆無で(笑)。楽器はリコーダーも鍵盤ハーモニカもできなくて、楽譜を読むのも苦手。毎回、音楽のテストは全然ダメで、ずっと避けてきたんです。でも、ギターを弾いている友だちに『やろうよ!』と誘われたのがきっかけで始めました」。

――今はどれくらい弾けるんですか?

「Fコードをやっと弾けるようになったので、曲の幅は広がりました。きのこ帝国さんの『クロノスタシス』とか弾いています」。

――「才能が皆無」ということはなかったと。

「まあ、何となく……って感じです(笑)」。

――そのうち、YouTubeにでも上げてください。

「いやいやいや(笑)。披露するほどのものでもないので、自分の中だけに留めさせてください」。

――現在、往年の世界的な大ヒットドラマをリメイクした「24 JAPAN」に、主人公の獅堂現馬(唐沢寿明)の娘・美有役で出演していますが、オリジナルの「24」は2001年から始まって、ひよりさんは生まれる前。芸人さんのモノマネしか知らなかったそうですね。

「そうなんです。銃を使うアクションものなんだろうなとは思っていました」。

――1日(24時間)のストーリーを、1話で1時間分×24話のリアルタイムで描くのが斬新でした。今回の役が決まってご覧になったんですよね?

「はい。イメージしていたよりも、ずっと迫力がありました。銃撃戦とか車の爆破シーンがあって『これを日本でやるんだ!』と思いながら、シーズン2まで一気に、のめり込む勢いで観ました」。

――日本版の台本にもドキドキ感はありました?

「ありました。あと、パートごとにお話が分かれているので、自分の出るところ以外も『こういうふうに進むんだ!』とか『これはどう撮るんだろう?』と思ったりします」。


――美有のキャラクターは、オリジナルのジャック・バウアーの娘のキムと近い感じですか?

「まったく一緒です。日本版だから変えるということはなく、かと言って寄せるわけでもなく、いいところを取っている感じです」。

――美有もキム同様、強気なようで。

「強気で正義感が強いです。思ったことをバンバン言って、私はあまりそういうことを言えないので、その能力が欲しいです(笑)。役作りもそこを中心に組み立てて、強い口調で話しています」。

――そして、いろいろひどい目に遭うんですよね?

「そうですね。縛られたり、押し込められたり、突き飛ばされたりしています(笑)」。

――体がきつかったり?

「でも、ここ最近ずっと手足を縛られたり、ガムテープで口をふさがれているので(笑)、体より精神的にきついほうが多いです」。

――撮影が終わったあとも引きずってしまったり?

「たまにあります。でも、目の前で人が殺されたりする役なので、入り込みすぎると他の仕事に影響が出てしまうから、無理にでも切り替えるようにしています。そういう意味で、実家で暮らしているのは良かったです」。

――今までもピンチになる役はありましたが、今回はかつてないくらい危ない感じですか?

「そうですね。どこに連れて行かれるのかわかりませんし、誰が敵なのかわからないのも初めてです。だいたい悪者が出てきたら『あの人、怪しいな』とわかりますけど、今回はみんなが良い人で、みんなが怪しい(笑)。そこは難しいところでもあります」。


――オリジナルのキムは、いろいろと要らないことをする役どころでもありました(笑)。

「美有もそうなんですよ。日本版でも要らないことをずーっとしています(笑)。『絶対に動かないほうがいいのに』というときに動き回ったり、変なところに行ったり、余計な人を連れてきちゃったり。見ていてイライラすると思います(笑)」。

――でも、演じていて美有の良さも感じません?

「好きですよ。美有もオリジナルのキムちゃんも、見ていて憎たらしいけど、心の底から憎めないキャラクターになっていて。美有は演じていてもイライラしますけど(笑)、何かいいなと思っちゃいます」。

 
 

家では窓のそばでボーッとくつろいで
撮影に行くと誘拐されて縛られて(笑)

 
 

――美有は深夜に家を抜け出して遊びに行って、誘拐されました。ひよりさんは夜遊びはしませんよね(笑)?

「もちろん、しないです(笑)。夕方くらいに犬のお散歩をしたり、1人でブラブラするのは好きですけど、夜の11時くらいになると眠くなるんです。寝る支度を全部済ませて、そのままゴロゴロしているうちに、眠気に身を委ねることが多いので、深夜まで起きていられないです」。

――女子高生だと0時過ぎまでLINEしていたりもしませんか?

「活発にやってらっしゃる方も多いと思いますけど、私はぐっすり夢の世界に行っていて(笑)、LINEが来ていたら、翌朝に返します。でも、そんなにLINEも来ないんです。最近、新しくした携帯のデータ量が多くなって容量を越えちゃって、やむを得ず消したら、登録した友だちがいきなり減って、13人とかになっちゃったので(笑)」。

――困ることもないですか?

「長いつき合いで、よく連絡を取って会う人たちは残っているので、そこまで困りません。その人数に納得している自分もいます」。


――では「24 JAPAN」にちなんで、ひよりさんが24時間のうちで、好きな時間帯というのはありますか?

「ふたつあります。まず、午後1時ごろから夕方に陽が沈むくらいまでの時間に、窓のそばでボーッとしているのが好きです。雨の音を聴きながらベッドでゴロゴロしたり、読書したり、外を眺めたりします」。

――何時間も?

「ボーッとしてます(笑)。気づいたら『あれ? 陽が沈んでる』みたいなことも多くて。あと、夜の9時・10時も好きです。お風呂とかごはんとか全部済ませて、最近は海外の怖い映像を集めたYouTubeを観ています」。

――怖いもの好きなんでしたっけ?

「好きです。怪奇現象とか、地域に伝わる言い伝えが実は本当だったとか、そういう動画を集めたチャンネルがあって、1週間に1回くらい更新されているんです。『この前これが起こったけど、それにはまた別の動画があって……』みたいなこともあるので、最初から観直したり。そういうのを夜に観るのが楽しいです」。


――どんなに忙しくても、1日の中でこういう時間は必ず取る、みたいなこともありますか?

「最近、サボテンを芽から育て始めて、朝起きたら必ず水やりをしています。芽の状態だと、表面が乾いてきたら、お水をあげないといけないので」。

――そもそも、なぜサボテンを育てようと?

「今までもいろいろな植物に挑戦したんですけど、たまたまフラッと入ったお店にサボテンの種が売っていたので、育ててみようかなと」。

――順調に育ってますか?

「順調です。もともと種はガチャガチャのカプセルに入っていて、小さい鉢に植えて、つま楊枝で土をかぶせて育て始めました。3日から1カ月くらいで発芽すると書いてあったんですけど、2日で発芽し始めて。今は大きい鉢に移し替えて、土も替えたところです」。

――毎日成長を見るのは楽しいもの?

「楽しいです。鉢もかわいいのにして、カーテンのところに置いてあるんですけど、毎朝カーテンを開けて、霧吹きで水をかけて……というのが日課になっています」。

――ハマりものというと、ひよりさんはだいぶ前から「鬼滅の刃」が面白いと言っていて、その後に大ブームになりました。最近オススメのマンガはないですか?

「マンガではないですけど、Netflixの『魔法が解けて』というオリジナルの海外アニメをずっと観てます。すごく面白くて、シーズン2まで観終わって、まだ続きがある感じだったので、早く新しいエピソードを出してほしいです」。


――ファンタジーなんですか?

「ギャグコメディです。政略結婚をさせられそうになっている破天荒な王女と、『もっと悪いことをしたい』と村から出てきた陽気なエルフが出会って、2人でハプニングを巻き起こします」。

――本当に家ではいろいろくつろいでいるんですね。それで「24 JAPAN」の現場に行ったら……。

「手足を縛られるという(笑)」。

――24話(2クール)に渡って、ひとつの役を演じることも、あまりないですよね。

「はい。幸せなことだと思います。撮影は春から始めていて、約1年かけて1日の出来事を演じるなんて、もう二度とない体験だと思います。年が明けても撮影している予定なので、スタッフさんと『きっとこのシーンを撮るときは寒い寒いと言ってるよ』と話していて。春夏秋冬を一緒に過ごすのも楽しみです。劇中では1日なんですけど(笑)」。


 
 


 
 

桜田ひより(さくらだ・ひより)

生年月日:2002年12月19日(17歳)
出身地:千葉県
血液型:A型
 
【CHECK IT】
小学6年生のときにドラマ「明日、ママがいない」(日本テレビ系)に出演して注目される。主な出演作はドラマ「ワイルドヒーローズ」(日本テレビ系)、「犯罪症候群」(東海テレビ・フジテレビ系)、「あなたには帰る家がある」(TBS系)、「トップナイフ-天才脳外科医の条件-」(日本テレビ系)、「ラーメン大好き小泉さん 二代目!」(フジテレビ系)、映画「にがくてあまい」、「東京喰種 トーキョーグール」、「咲-Saki-阿知賀編 episode of side-A」、「祈りの幕が下りる時」、「ういらぶ。」、「ホットギミック ガールミーツボーイ」など。「24 JAPAN」(テレビ朝日系/金曜23:15~)、「メンズ校」(テレビ東京系/水曜24:12~)、「ボキャブライダー on TV」(NHK Eテレ/月曜5:45~)に出演中。映画「鬼ガール!!」が10月16日(金)より全国公開。10月19日(月)より配信の第7回「ドラマ甲子園」大賞受賞作品「言の葉」に出演。10月31日(土)20:00からCSフジテレビTWOにて放送。また、「ミスセブンティーン2018」に選ばれ、「Seventeen」(集英社)の専属モデルを務めている。
詳しい情報は公式HPへ
 
 

「24 JAPAN」

詳しい情報は「24 JAPAN」公式サイトへ
 

 

 

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