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トラペジウム 単行本 – 2018/11/28
高山 一実
(著)
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購入オプションとあわせ買い
乃木坂46から初の小説家デビュー!
乃木坂46から初の小説家デビュー!
現役トップアイドルが、アイドルを目指すある女の子の10年間を描いた感動の青春小説!
高校1年生の東ゆうは「絶対にアイドルになる」ため、己に4箇条を課して高校生活を送っていた。
「SNSはやらない」「彼氏は作らない」「学校では目立たない」「東西南北の美少女を仲間にする」……?
努力の末、ついに東西南北の“輝く星たち”を仲間にした東が、高校生活をかけて追いかけた夢の結末とは!?
「これは一つの青春の終わりから、次の青春へ向かう物語」
――中村文則 小説家
「時折あらわれる、鋭い“いじわる”表現が良い」
――羽田圭介 小説家
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努力の末、ついに東西南北の“輝く星たち”を仲間にした東が、高校生活をかけて追いかけた夢の結末とは!?
「これは一つの青春の終わりから、次の青春へ向かう物語」
――中村文則 小説家
「時折あらわれる、鋭い“いじわる”表現が良い」
――羽田圭介 小説家
- 本の長さ240ページ
- 言語日本語
- 出版社KADOKAWA
- 発売日2018/11/28
- 寸法12.8 x 1.9 x 18.8 cm
- ISBN-104040686969
- ISBN-13978-4040686967
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商品の説明
著者について
●高山 一実:1994年2月8日生まれ、千葉県南房総市出身。2011年8月、乃木坂46第一期メンバーオーディションに合格。16年4月より雑誌『ダ・ヴィンチ』にて小説『トラペジウム』の連載を開始。同年9月、ファースト写真集『高山一実写真集 恋かもしれない』を刊行。本書が小説デビュー作となる。
登録情報
- 出版社 : KADOKAWA (2018/11/28)
- 発売日 : 2018/11/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 240ページ
- ISBN-10 : 4040686969
- ISBN-13 : 978-4040686967
- 寸法 : 12.8 x 1.9 x 18.8 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 109,187位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,674位日本文学
- カスタマーレビュー:
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5 星
乃木坂ファンに是非
Yahoo!ニュースでしってすぐ注文したので公式発売の3日くらい前に手にしました。読んでいくうちに7割くらいまで・・前振りが長いなー・・と思っていました、204ページにきて!やっと來たっと 思った、それまでいつも東さんとかずみんが頭の隅でダブっていましたが いよいよ乃木坂だ!!しかし現役なのでグループにマイナスに成ることは1ミリもだせません・・(TV出演までの色々な苦労話等暗い話は一切ない)あまり小説を読んだことのない自分はあまちゃんド素人なので最後のページで涙目になっていましたそして最後の言葉が・・トラぺジウム・・でした。橋本奈々未さんが卒業するコメントおメンバー1人ずつにメールしたとき かずみん の泣き方が尋常じゃなかった(涙が机にたまっていそうな)追いかけて卒業するんじゃないかとおもったほど。それから高山ファン(という単細胞で乃木坂ファン以外には馬鹿に見えるでしょう)表紙のイラスト画像が素晴らしい・・表側がアイドルになる前の高校生としたら裏表紙は高山一実!歌っている口をいっぱい開けた絵が素晴らしい!残念なのが頭と左の髪が構成上欠けている、次に出る写真集に切れ目ない丸々画像是非年齢的にAKBに比して卒業年齢が早いので高山さんは3年もすると・・もしか・・乃木坂46ファンには是非手元に残していただきたいです。2/18日の店頭で17万部突破とかいてあったけど、初めてこの本2~3冊買って友達にも回したいと思った・・・思っていることの1/10も言い表せていません・・・・
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上位レビュー、対象国: 日本
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2023年9月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
処女作でこのクオリティなのか、
と感心させられた。
『トラペジウム』というタイトルに
隠された意味の伏線回収も上手いし、
最初から主人公のやろうとしていることに
惹き込まれる。
アイドルや著名人が書く小説や
いわゆるタレント本に興味があるが、
間違い無く人にお勧めできる筆頭と
いった出来の小説と断言できるだろう。
と感心させられた。
『トラペジウム』というタイトルに
隠された意味の伏線回収も上手いし、
最初から主人公のやろうとしていることに
惹き込まれる。
アイドルや著名人が書く小説や
いわゆるタレント本に興味があるが、
間違い無く人にお勧めできる筆頭と
いった出来の小説と断言できるだろう。
2021年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
今から約1週間前、たまたま目にした卒業のニュースでこの作者の存在を知りました。
特にファンというわけでもなく、ちょうど読む本が無くなっていたので本作を手に取りました。
先に皆さんの書評を読んでいたので、あまり期待せず、作者のバックグラウンドはできるだけ頭から避けて、純粋に物語として読んだつもりです。
その上での評価は、まったくもって期待以上のものでした。
主人公と年代の近い作者だからこそのみずみずしい人物表現、リアルな学校生活、この年代から見た大人の不透明さ…などなど、テクニックで書いているのではなく勝手に手が動いているような筆致は荒削りながらも繊細で、10代の主人公たちをとてもよく表していると感じました。
読後感も良く、田舎の匂いや学生時代の景色を思い出し、郷愁にふけっています。
ストーリーに関しては、決して「良く練られている」というわけではないし、都合よくとんとん拍子に進んでいくため油断すると置いていかれてしまうかもしれませんが、うまくまとまっていてテンポ良く読み進めることができました。
とてもキュートな主人公たちが本当に冒険している様を傍観しているような、ちょっと目を離すとどこかに行ってしまう危うさを纏っているような、アンバランスな少女感が楽しめる物語です。…ただ、そんなアンバランスさが我慢ならない人もいるでしょうから、ここは好みの分かれるところだとは思います。
作家としてまだまだ成長途中で、取ってつけたような言葉の選び方や唐突な展開など気になる点もいくつかありましたが、本作ではそれらが良い方向に作用していると感じさせてくれました。
次回作の評価はより厳しいものになると思いますが、個人的にはとても期待しています。
追記
あとがきで紹介されているエピソードがどれもたいそう面白くて、本編以外でもひと笑いさせていただきました。作者と作者を取り巻く人々の感性の良さを感じます。
特にファンというわけでもなく、ちょうど読む本が無くなっていたので本作を手に取りました。
先に皆さんの書評を読んでいたので、あまり期待せず、作者のバックグラウンドはできるだけ頭から避けて、純粋に物語として読んだつもりです。
その上での評価は、まったくもって期待以上のものでした。
主人公と年代の近い作者だからこそのみずみずしい人物表現、リアルな学校生活、この年代から見た大人の不透明さ…などなど、テクニックで書いているのではなく勝手に手が動いているような筆致は荒削りながらも繊細で、10代の主人公たちをとてもよく表していると感じました。
読後感も良く、田舎の匂いや学生時代の景色を思い出し、郷愁にふけっています。
ストーリーに関しては、決して「良く練られている」というわけではないし、都合よくとんとん拍子に進んでいくため油断すると置いていかれてしまうかもしれませんが、うまくまとまっていてテンポ良く読み進めることができました。
とてもキュートな主人公たちが本当に冒険している様を傍観しているような、ちょっと目を離すとどこかに行ってしまう危うさを纏っているような、アンバランスな少女感が楽しめる物語です。…ただ、そんなアンバランスさが我慢ならない人もいるでしょうから、ここは好みの分かれるところだとは思います。
作家としてまだまだ成長途中で、取ってつけたような言葉の選び方や唐突な展開など気になる点もいくつかありましたが、本作ではそれらが良い方向に作用していると感じさせてくれました。
次回作の評価はより厳しいものになると思いますが、個人的にはとても期待しています。
追記
あとがきで紹介されているエピソードがどれもたいそう面白くて、本編以外でもひと笑いさせていただきました。作者と作者を取り巻く人々の感性の良さを感じます。
2023年5月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
以前から読みたいと思っていました、続編を期待してます。
2018年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初に申し上げておきますが、自分はかずみんきっかけで乃木坂ファンとなり今は箱推しを自称しています。(写真集「恋かもしれない」も持っています)当然、こちらの小説を読む前には「面白い出来だといいな」「できることなら又吉のように何か賞を取って欲しいな」と期待していました。しかし、こちらの「トラペジウム」を読み進めていくうちに、次第と読み手が「置いてけぼり」を喰らっているかのような感覚に何度か出くわすようになりました。それはネタバレしない範囲で言うと「この人物は本当にこんな行動を取るんだろうか?」とか、「これは果たして誰が喋っているセリフなんだろう?」と疑問に思えてしまう場面が度々あって、そのたびに作品を読み進めるのをいったん踏み止まらなければならなかったからです。例えば、小説のかなり冒頭の箇所でのエピソードなのでネタバレという程でも無いと思うのですが、主人公がお嬢様学校の正門前でその学校名の書かれた銘板を足蹴にするシーンがあります。これって普通に考えるとかなり過激な行動だと思うのですが、主人公がそれをしてしまうに見合う背景や思考パターンについての記述が不足しているので読み手は「ええ!?」と驚かされてしまいます。もちろんこのシーンの後から主人公像が次第と明らかになっていくという表現手法もあると思うのですが、どうやら必ずしもそのように描かれているとも思えません。この主人公に関しては性格的にそれ程までにオモテ裏があるという感じでも無く、それでいて常に物事をシニカルに捉えるばかりでもなく他人に対して優しさや思いやりを見せたりもします。もちろん人というものが己の中にそうした多面性を有しているのは間違い無い事実だと思うのですが、そうだとしても1つの作品での主人公の描き方としては少々掴みづらいものになっているとしか思えません。そもそもこの物語で最も肝心な「なぜ主人公はアイドルを目指しているのか」「そこにどれだけの強い思い入れがあるのか」といった説明も全体を通じて希薄なように思えます。それとこの小説では女の子同士の会話が状況説明無しに繰り広げられるシーンが多々あるのですが、それが会話の前後の文章から「誰がどのセリフを話しているのか?」を読み取れるときは良いのですが、いきなり新しい段落の冒頭から会話で始められると「これって誰のセリフなの?」と、ここでもまたストーリーから突き放されてしまいます。恐らく主人公がお嬢様学校の銘板に蹴りをした場面も、この女の子同士の会話のシーンにしても髙山さんの頭の中では鮮明な映像と共に明確な裏付けが描かれているに違い無いのでしょうが、読み手の側からすると正直ちょっと分かりづらい気がしてしまいます。
もっとも髙山さんと言えば乃木坂では「バラエティー班」と呼ばれる事があるものの、どちらかと言うと彼女自身は「みずから笑わせようとしている」と言うよりも、「一生懸命にやっているその姿が傍から見てどこか滑稽で笑えてしまう」といった事が多いように思います。それとまさに通じる感じが彼女の書くこの文章からも伺える気がします。以前、乃木坂工事中のなかでタイの観光大使として髙山さん、桜井さん、松村さんの3人でタイを訪れるという企画がありました。そこで3人がキックボクシングの女性チャンピオンからキックを受けるというシーンがあったのですが、桜井さんや松村さんがそのキックの衝撃で吹っ飛ばされたにも関わらず髙山さんだけはその鍛えられた体幹とど根性?で見事にそのキックを受け止めていました。番組を制作する側の意図としたら、やはりキックの衝撃におののく女性アイドルの可憐さを見せたかったと思うのですが、そこは髙山さんなので番組としても「ほらね。」とテロップを流しスタジオは爆笑に包まれました。当然、髙山さんのファンもこの結果にむしろ満足しているに違いありません。何が言いたいかというと、髙山さんが信じて突っ走った結果を我々ファンは見届けることが楽しいし嬉しいのです。ありきたりなアイドル然とした振る舞いなどは鼻から誰も期待していないのですから。そういう意味ではこの小説が何の引っ掛かりも無い無難な仕上りの作品であるよりも、髙山さんらしさが随所に垣間見える作品である事の方がファンとしては楽しませて貰えるのかもしれません。ただその一方で「乃木坂ファンでは無い人がこの小説を読んだら、一体どんな感想を抱くのだろうか?」という点は些か疑問でもあります。
また芥川賞作家の羽田圭介氏が絶賛しているように、この小説では「女性ならではの鋭い、意地悪な目線が」が巧みに表現されている箇所が幾つもあります。それはやはり髙山さん自らが「読書好き」を公言するだけあって文学的表現に精通している表れだと思います。ただ、この作品ではそうした「いかにも物書きっぽい表現」を多用するあまり、ややもすると「文学的表現をただ羅列したかっただけ?」とも思えてしまいます。個々の表現手法ではなく、本当に中軸にあるべきストーリーが面白かったのか?と問えば、その答えは微妙と言わざるを得ません。この作品では主人公がアイドルになるために計画したプランを着実に実践していく様子を描いているわけですが、個々のエピソードにそれほどのドラマ性がなく平坦な内容の積み重ねになっているため読み手の感情が大きく揺さぶらる事は乏しいのです。それこそ、この作品を読んでいる途中で「自分はいま何についての文章を読まされているんだろう?」と思ってしまう事すらあったぐらいです。
髙山さんが彼女自身で面白いと信じて書いた内容を我々ファンが手に取って読む事ができるのはこの上ない悦びと言えます。とくに普段は彼女の外見やパフォーマンスから恩恵を受ける事の多いファンからすると、こうして彼女の思考に直接触れられる機会はまさに感動以外の何物でもありません。それでも彼女がややもすると自分の世界に没頭するあまり読み手の理解を置き去りにして突っ走ってしまっているのは小説の完成度としては少々残念に思えます。以前、ネット配信で放送された46時間テレビの中でメンバー同士で「深夜の人狼ゲーム」をやった時も、髙山さんが周りから人狼に疑われると「なぜ私が人狼ではあり得ないのか」を理詰めでしかも長尺で延々と語り始め、暫らくしてハッと我に返るとその場の空気が少し変な感じになってる、みたいな事がありました。(笑)もちろんそこがまた彼女の魅力の1つでもあるのですが、こと小説の執筆に関して言えばもう少し細やかな配慮があっても良かった気がします。特にその思いを強くさせられたのが、とある場面で「かずみん、さすがにその展開は有り得ないよー!」と思わざるを得ないエピソードがあった事です。それはきっと100人の読者がいたらほぼ100人が「え、ちょっと待って。それっておかしくない?」と思ってしまうに違いない展開でした。そのため、そのエピソードがあってから後は頭の片隅に常にそのモヤモヤ感を抱えたまま小説を読み進めなくてはなりませんでした。最終的にそのモヤモヤは話の結末付近で無事解消されるのですが、そうは言っても小説の後半部分をずっとモヤモヤしたまま過ごした事実は変えようもなく果たしてそれで本当に良かったのか?と思わずにはいられません。実はこの点に関しては恐らく筆者である髙山さんも相当悩んだに違いありません。ただ、このようにせざるを得なかったのには理由があって、それはこの作品が主人公の「わたし」によって過去を回顧する形で語られているためです。あくまでも「わたし」の目を通して書かれている文章なので、当然そこで「実はそのときB子はこう考えていた」などといった事は主人公には知り得る筈もなく超能力者でも無いので書きたくても書けないのです。ですからB子の心情をつまびらかに明かすためにはB子の口からその思いを主人公に吐露して貰うのをひたすら待つしかありません。かと言ってこの話をすべてストーリーテラーから俯瞰で語らせてしまうと、この作品の1番の魅力と言ってもいい「主人公の心情」の表現が弱くなってしまいます。こうして考えると髙山さんはこの作品でかなりハードルの高い難しい表現にチャレンジしていた事が分かります。
偉そうに長々と書かせて頂いたのですが、はっきり言って自分には髙山さんのような文章は絶対に書けません。たまにネットなどで自らの文章を公開する事もあるのですが、たいていはアップしてから「あんなコト書くんじゃなかった」「もっと別の表現にすれば良かった」と後悔する事ばかりです。たぶんこのレビューに関しても同様だと思います。(もっともレビューは公開後でも加筆修正ができますが)それを髙山さんがあの若さで、しかも日々アイドルとして多忙を極めるなか、連載という形でこうした作品にまで作り上げたのは本当に凄いとしか言いようがありません。「人は誰でも己の人生において1冊の小説を描くことができる」とはよく言われますが、このトラペジウムもまさに髙山さんにとってのそうした私小説の延長線上にある作品では無かったかと思います。又吉直樹の「火花」なども筆者自身が漫才師であることから、その生い立ちや経験が大きく作品に反映されているであろう事は疑う余地がありません。もしも髙山さんが今後も引き続き小説を執筆するつもりがあるのであれば、彼女の小説家としての真価を発揮できるのはむしろ2作目からになる気がします。今後の小説家としての活躍も大いに期待しています。
もっとも髙山さんと言えば乃木坂では「バラエティー班」と呼ばれる事があるものの、どちらかと言うと彼女自身は「みずから笑わせようとしている」と言うよりも、「一生懸命にやっているその姿が傍から見てどこか滑稽で笑えてしまう」といった事が多いように思います。それとまさに通じる感じが彼女の書くこの文章からも伺える気がします。以前、乃木坂工事中のなかでタイの観光大使として髙山さん、桜井さん、松村さんの3人でタイを訪れるという企画がありました。そこで3人がキックボクシングの女性チャンピオンからキックを受けるというシーンがあったのですが、桜井さんや松村さんがそのキックの衝撃で吹っ飛ばされたにも関わらず髙山さんだけはその鍛えられた体幹とど根性?で見事にそのキックを受け止めていました。番組を制作する側の意図としたら、やはりキックの衝撃におののく女性アイドルの可憐さを見せたかったと思うのですが、そこは髙山さんなので番組としても「ほらね。」とテロップを流しスタジオは爆笑に包まれました。当然、髙山さんのファンもこの結果にむしろ満足しているに違いありません。何が言いたいかというと、髙山さんが信じて突っ走った結果を我々ファンは見届けることが楽しいし嬉しいのです。ありきたりなアイドル然とした振る舞いなどは鼻から誰も期待していないのですから。そういう意味ではこの小説が何の引っ掛かりも無い無難な仕上りの作品であるよりも、髙山さんらしさが随所に垣間見える作品である事の方がファンとしては楽しませて貰えるのかもしれません。ただその一方で「乃木坂ファンでは無い人がこの小説を読んだら、一体どんな感想を抱くのだろうか?」という点は些か疑問でもあります。
また芥川賞作家の羽田圭介氏が絶賛しているように、この小説では「女性ならではの鋭い、意地悪な目線が」が巧みに表現されている箇所が幾つもあります。それはやはり髙山さん自らが「読書好き」を公言するだけあって文学的表現に精通している表れだと思います。ただ、この作品ではそうした「いかにも物書きっぽい表現」を多用するあまり、ややもすると「文学的表現をただ羅列したかっただけ?」とも思えてしまいます。個々の表現手法ではなく、本当に中軸にあるべきストーリーが面白かったのか?と問えば、その答えは微妙と言わざるを得ません。この作品では主人公がアイドルになるために計画したプランを着実に実践していく様子を描いているわけですが、個々のエピソードにそれほどのドラマ性がなく平坦な内容の積み重ねになっているため読み手の感情が大きく揺さぶらる事は乏しいのです。それこそ、この作品を読んでいる途中で「自分はいま何についての文章を読まされているんだろう?」と思ってしまう事すらあったぐらいです。
髙山さんが彼女自身で面白いと信じて書いた内容を我々ファンが手に取って読む事ができるのはこの上ない悦びと言えます。とくに普段は彼女の外見やパフォーマンスから恩恵を受ける事の多いファンからすると、こうして彼女の思考に直接触れられる機会はまさに感動以外の何物でもありません。それでも彼女がややもすると自分の世界に没頭するあまり読み手の理解を置き去りにして突っ走ってしまっているのは小説の完成度としては少々残念に思えます。以前、ネット配信で放送された46時間テレビの中でメンバー同士で「深夜の人狼ゲーム」をやった時も、髙山さんが周りから人狼に疑われると「なぜ私が人狼ではあり得ないのか」を理詰めでしかも長尺で延々と語り始め、暫らくしてハッと我に返るとその場の空気が少し変な感じになってる、みたいな事がありました。(笑)もちろんそこがまた彼女の魅力の1つでもあるのですが、こと小説の執筆に関して言えばもう少し細やかな配慮があっても良かった気がします。特にその思いを強くさせられたのが、とある場面で「かずみん、さすがにその展開は有り得ないよー!」と思わざるを得ないエピソードがあった事です。それはきっと100人の読者がいたらほぼ100人が「え、ちょっと待って。それっておかしくない?」と思ってしまうに違いない展開でした。そのため、そのエピソードがあってから後は頭の片隅に常にそのモヤモヤ感を抱えたまま小説を読み進めなくてはなりませんでした。最終的にそのモヤモヤは話の結末付近で無事解消されるのですが、そうは言っても小説の後半部分をずっとモヤモヤしたまま過ごした事実は変えようもなく果たしてそれで本当に良かったのか?と思わずにはいられません。実はこの点に関しては恐らく筆者である髙山さんも相当悩んだに違いありません。ただ、このようにせざるを得なかったのには理由があって、それはこの作品が主人公の「わたし」によって過去を回顧する形で語られているためです。あくまでも「わたし」の目を通して書かれている文章なので、当然そこで「実はそのときB子はこう考えていた」などといった事は主人公には知り得る筈もなく超能力者でも無いので書きたくても書けないのです。ですからB子の心情をつまびらかに明かすためにはB子の口からその思いを主人公に吐露して貰うのをひたすら待つしかありません。かと言ってこの話をすべてストーリーテラーから俯瞰で語らせてしまうと、この作品の1番の魅力と言ってもいい「主人公の心情」の表現が弱くなってしまいます。こうして考えると髙山さんはこの作品でかなりハードルの高い難しい表現にチャレンジしていた事が分かります。
偉そうに長々と書かせて頂いたのですが、はっきり言って自分には髙山さんのような文章は絶対に書けません。たまにネットなどで自らの文章を公開する事もあるのですが、たいていはアップしてから「あんなコト書くんじゃなかった」「もっと別の表現にすれば良かった」と後悔する事ばかりです。たぶんこのレビューに関しても同様だと思います。(もっともレビューは公開後でも加筆修正ができますが)それを髙山さんがあの若さで、しかも日々アイドルとして多忙を極めるなか、連載という形でこうした作品にまで作り上げたのは本当に凄いとしか言いようがありません。「人は誰でも己の人生において1冊の小説を描くことができる」とはよく言われますが、このトラペジウムもまさに髙山さんにとってのそうした私小説の延長線上にある作品では無かったかと思います。又吉直樹の「火花」なども筆者自身が漫才師であることから、その生い立ちや経験が大きく作品に反映されているであろう事は疑う余地がありません。もしも髙山さんが今後も引き続き小説を執筆するつもりがあるのであれば、彼女の小説家としての真価を発揮できるのはむしろ2作目からになる気がします。今後の小説家としての活躍も大いに期待しています。
2022年1月31日に日本でレビュー済み
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一気に読みました。
かずみんのアイドル精神が分かった気がしました。
かずみんのアイドル精神が分かった気がしました。
2021年8月20日に日本でレビュー済み
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最初は作者の気負いが感じられてわざと難しい言い回しをしているなと
かんじるところもあったけど、読み進めていくうちに
だんだん気にならなくなり、自然な感じでさわやかな読み終わりでした。
超忙しい現役アイドルのかずみんのとってもすてきな一冊でした。
次も期待しています。
かんじるところもあったけど、読み進めていくうちに
だんだん気にならなくなり、自然な感じでさわやかな読み終わりでした。
超忙しい現役アイドルのかずみんのとってもすてきな一冊でした。
次も期待しています。